今回お話する内容は、第三者 (他人)によるクレジットカードの不正決済についてです。但し、アップルからの請求だけではなく、ネット上で行うアプリやサービスの購入全般が対象です。わが家ではアップルのサービスを使う機会が多いので、たまたま”APPLE COM BILL”からの請求で不正が発覚し、被害を被りましたが、アップル以外でも同じような不正で被害にあう可能性はとても大きいはずです。
多くの場合、クレジットカード会社からは、翌月に決済する取引を明細書をネットで確認できます。今回、わが家では、来月決済する明細書をいつも通り確認したところ、身に覚えのない請求項目が何件か見つかりました。
アップルを通じてアプリを購入したり、サブスクの契約をすると、”Appleからの請求書です”というタイトルが届くので、メールとクレジットカード会社からの請求書を突き合わせてみました。
上記の方法で調べてみた結果、
整理した被害状況を説明したところ、クレジットカード会社では個々の詳細情報が分からないので、APPLE COM BILLの請求窓口に問い合わせをして返金請求をしてみて下さい、ということで問い合わせ先の電話番号を教えてもらいました。ちなみに、この時点で使用していたクレジットカードは失効、新しいクレジットカードが発行されることになりました。
この問い合わせのなかで、クレジットカードには3桁のPinコードがあるので、そうそう悪用はされないはずでは?と訊ねたところ、この種の不正請求では、殆どコンピュータがデータの解析を行っているので、カード番号さえ分かれば、後はコンピュータが3桁の数字を総当たりしてPinコードを突き止めているようです、ということでした。
今回のような不正請求に関しては、クレジットカード会社が具体的な対応方法を掲載していました。
こちらの”お問い合わせの多いご利用店名・連絡先”で、今回の”APPLE COM BILL”を始めとする請求元別の連絡先を確認できます。ちなみに、個人情報保護の観点で、クレジットカード会社から請求元の会社に取引内容を照会することはできないので、まずはユーザ自身で照会することからスタート、という流れになっているそうです。
整理した被害状況を説明したところ、早速、請求内容を過去に遡って調べてくれました。但し、遡れるのは61日間とのこと。
調査の結果、不正と思われた請求にはすべて第三者 (他人)のアップルアカウントが使われていたことが判明しました。但し、アップルで返金の手続きを行える内容は一部だけ。その理由は、恐らく、アップルのサービスを購入するチャンネルが多岐に渡っているため、アップル自身もすべての請求を処理できるわけではないようです。また、今回、被害にあった内容のうち、どれが返金手続きの対象になるのは教えてくれませんでした。
で、ここが面倒なところなんですが、アップルで返金の手続きを行うとは言っても、実際に返金処理が可能なのかどうかを審査して結論を出すということでした。最悪の場合は返金の処理ができないという審査結果もあり得るそうです。審査期間は48時間。仮に返金ができないという結果になった場合は、一度だけ意義申してができるそうです。
ちなみに、この時点で自身のアップルアカウントに登録してあったクレジットカードの情報は無効になりました。
APPLE COM BILLの請求窓口とのやりとりの内容を、クレジットカード会社にフィードバックしておきました。その理由は、仮にアップルで返金処理ができても、被害にあった金額の一部だけなので、残りはクレジットカード会社で処理してもらわなくてはなりません。なので、逐一、状況をフィードバックしつつ、クレジットカード会社の対応を見極めておく必要があると思いました。
アップルの審査期間の48時間が経過したので、返金手続きの結果を確認しました。
回答は、当初、オペレーターさんの口頭での試算が3千円ぐらいということでしたが、審査の結果は150円だけ返金が可能とのこと。1回目の審査は機械的に処理した結果ということで、異議申し立てを行い、更に48時間待つことにしました。
更に48時間が経過したので、アップルに返金手続きの結果を確認しました。結論は150円のみ返金するということでした。2回目の確認なので、これがラストチャンスということで、細かく請求項目を確認させてもらいました。その際、本人確認のため、アップルから使用しているデバイスに確認用のメッセージが表示されますので、請求項目レベルの確認をお願いする場合は、手元にiPhone等を用意しておいた方が良いと思います。それにしても、第三者のアカウントで購入した履歴はちゃんと把握しているのに、150円しか返金できないってどういう理屈なんでしょうね?
面倒とは分かっていても、クレジットカード会社にアップルの審査結果を伝えました。この時点で、既に150円は返金されていることをクレジットカード会社は把握していました。
この後、クレジットカード会社の方で返金に関する審査が開始され、およそ1ヶ月後に審査結果が書面で伝えられてくるそうです。仮に審査の途中で何かあれば、都度連絡するとのことでした。
クレジットカード会社の審査に1ヶ月ぐらいかかるということでしたが、2〜3日後にクレジットカード会社から電話連絡をいただき、全額返金できることになりましたという朗報をいただきました。審査期間が早かったのは、アップルとのやりとりのなかで詳細の申請内容との付け合わせをした結果をクレジットカード会社に伝えたからだと思います。つまり、実際に自分の取引だったのか第三者による不正請求だったのかを、1件ずつレポートしたことで、クレジットカード会社内部の申請手続きもスムースに進んだのかなあ?と思っています。
とは言え、今回はいろいろ学んだことが多かった気がします。
改めて、誤解のないよう留意事項としてコメントしておきます。
確かに、アップルの返金手続きは期待通りの結果ではありませんでしたし、なぜ善意のユーザサイドがこんな面倒くさく手続きに付き合わされるのか疑問ですよね。でも、アップルが悪いのではなく、不正請求を行った犯罪者が悪いということを念のために申し上げておきます。ある意味、アップルも被害者です。ま、敢えて重箱の隅を突くようなことを言うならば、正規のユーザアカウント以外でクレジットカード決済をしようとした際、リジェクトしてくれれば良かったのに、とは思いますが、既に申し上げた通り、アップルの商品を購入するチャンネルが多岐に渡っているため、アップルでもすべてをコントロールすることはできないんだと思います。つまり、そういった盲点を突いた不正行為ということなんだと思います。重ねて、申し上げておきますが、今回のブログ記事はアップルを避難する意図ではなく、不正請求を行った犯罪者を避難する記事です。そこのところを、くれぐれも間違わないようにお願いします。
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