アイコム(ICOM) IC-R15 広帯域ハンディ受信機は2波同時受信でBluetooth対応、でも少し悩ましい部分も… (前編)

お買い物, オークション

ヒコーキのスポッティングや写真撮影時には、”アイコム IC-R6 エアーバンドスペシャル“は必須アイテム。エアバンド受信機なくして、ベストなシャッターチャンスはない!と思えるほど、なくてはならないアイテムです。

 

“IC-R6″に全く不満はないのですが、”アイコム(ICOM) IC-R15 広帯域ハンディ受信機“という製品が販売されていることに気付き、これは買わなくちゃ!といことで早速購入しました。

 

 

“IC-R15″を開封した時の第一印象は「想像していたよりもだいぶ大きいなあ!」でした。この感想は、”IC-R6″を愛用している人たちがまず感じるところだと思います。とは言え、大きいことがバッドポイントとも一概に言えないので、あくまでも感想レベルとお考え下さい。

 

この受信機を絶対欲しかった理由は以下の新機能を利用したかったからです。

2つの電波を同時に受信できるデュアルワッチ機能

2つのエアバンドを同時に受信できるって何て素敵な新機能だろう、この機能だけでも購入する価値は十二分にあると思います。

実際にヒコーキの撮影に行くと、空港のタワー (TWR 管制塔)とヒコーキのパイロットとの会話を聴ける撮影のタイミングを計っていました。この会話だけでも撮影には困らないですが、もう1つ追加でエアバンドを聴けるということは、以下のような場面で更に便利になるはずです。

・嘉手納基地のような米軍基地の場合、ヒコーキの離陸をひたすら待つことになります。そんな時、グラウンド (GND)の会話も同時に聴けるとなれば、離陸前の準備の様子なども把握することができます。また、着陸の場合は、アプローチ (APP/RDR)の会話も同時に聴ければ、10マイル以上先を飛行中のヒコーキの様子も把握できます。

・羽田空港や成田空港のように複数の滑走路がある場合は、それぞれの離発着用にTWRの周波数が異なることが多々あります。

 

“かんたんモード”では、航空、船舶、鉄道、バスといったカテゴリ別にチャンネルが既に登録済みなので、ヒコーキの場合は空港を選択後、ダイヤルでチャンネルを選択するといった流れになります。ただ、セットアップ時にいろいろ試してみたところ、”かんたんモード”だと”デュアルワッチ機能”で2つの電波を同時にディスプレイ上で設定できません。マニュアルを読んでも分からないので、現在、メーカーのサポートに問い合わせました。

 

サポートからの回答を要約すると以下の通りです。(回答の内容は分かりやすく編集してあります。)

・かんたんモードはシンプルな操作が前提の機能なのでシングル表示専用になる。

・簡単モードを解除しないとデュアルワッチを利用することができない。

・Webからダウンロードできる簡易マニュアルには制限の注意書きが記載されています。

こんな制約があるなんて、商品ページに掲載はありません。(何度見直しても記載を発見できませんでした。) だれでも、かんたんモードでデュアルワッチ機能が使えるのは便利!って思うはずです。まさに、その機能こそがこの商品を買う最大の動機になるはずです。マニュアルに記載はあっても注意書き程度なので、恥ずかしながら私は記載を見落としました。そもそも商品ページではキャッチフレーズだけじゃなくて、制限についても分かりやすく伝えるべきじゃない?

Screenshot

でも、定価で6万円もする製品のスペックがこんなに貧弱であるわけがない!と思い、改めて調べてみました。なぜなら、いろいろいじっていたら自分が使いたいと思っていたデュアルワッチの両画面にアイコン付きのバンドが表示されたからです。

分かったことは、確かに”かんたんモード”はその名の通りシンプル操作向けなのでシングル表示に制限されますが、“メモリチャンネル”という機能を使えば、デュアルワッチで両画面にアイコン付きのバンドを表示できることが分かりました。詳しいところは今後ということで、いま現在の理解では”かんたんモードはプリセットされたチャンネルのグループなのに対して、”メモリチャンネル”の表示スタイルは”かんたんモードと同じですが、自分で開いているグループに良く使うバンドを個々にセットできる、ということのようです。

実際、デュアルワッチで両画面を”メモリチャンネル”モード (MRというボタンをちょい押し)にすれば、何も”かんたんモード”に拘らなくても思っている通りの運用が”メモリチャンネル”でできそうです。

では、なぜ最初、“メモリチャンネル”モードの活用に気付かなかったかというと、読みべきマニュアルが2冊に分かれていたからです。

“IC-R15″を開封した読んでいた”簡易マニュアル (PDF)“には各機能の詳しい内容が掲載されていないため、ユーザは”かんたんモード”に注目してしまいます。でも、実は”活用マニュアル (PDF)“を読むと、ユーザが本来理解していくべき個々の機能の詳細が掲載されています。

 

ですので、メーカーのサポートの正しい回答の仕方は、「簡単モードを解除するしか方法はありません」ではなくて「メモリチャンネルという機能を利用すればお客様の意向に沿った運用ができます。詳しくは活用マニュアルをネットからダウンロードして下さい」とすべきだと思います。ユーザの問い合わせに直球で回答するのではなく、ユーザがどうしたのかを理解したうえで活用すべき機能を紹介すべきだと思います。

 

日本語表示やアイコンで情報が一目瞭然

エアバンドスペシャルな”IC-R6″では、バンクのアルファベットとチャンネルの番号で、聴きたいエアバンドを選択していました。そのため、受信機のディスプレイには、例えば”304.800 K 13″といった具合に表示されるため、不慣れな空港などではディスプレイの表示だけでは目的のエアバンドが分からないので、別途、メモを用意しておく必要がありました。

“IC-R15″は、ミラーレスカメラのようにアイコン付きのメニュー画面になっているので操作しやすいですし、目的のエアバンドも空港名とチャンネル名がディスプレイに表示されるのでメモは不要です。

 

 

Bluetooth機能に対応したイヤホンを使用することができる

個人的には、この新機能もメチャメチャ嬉しいです。これまでは、受信機にトランスミッターを取り付け、Bluetooth通信でイヤホンにエアバンドの内容を飛ばす、といった方法で対応していました。これが、思っていた以上にセットアップの手間が面倒なんですよね。

別途ご紹介する予定の片耳用のワイヤレスイヤホンと”IC-R15″をペアリングしてみましたが、あっという間にセットアップが完了しました。Bluetoothのペアリングって、アップル製品以外、一度で成功した経験が少ないので、今回ちょっと驚きました。

 

本体側面に充電用のUSB Type-C端子を装備している

受信機本体にUSB-Cポートが装備されたことで、スマホのようにUSB-Cケーブルやモバイルバッテリーで充電できるようになりました。USB-Cポートのサポートって地味な対応ってみえるかもしれませんが、専用の急速充電器や電源アダプタを別途用意して、充電器を使い終えたら数時間かけて再充電という、とっても面倒な作業を省けるのは、個人的にはとっても有り難いです。

USB-Cで充電中はバッテリーの充電状態がパーセント表示で分かります。充電時間も5時間ぐらいでした。”IC-R6″では、充電中は受電している旨しかメッセージが表示されず、フル受電?までの時間が1日以上でしたので、バッテリー周りもかなり進化しています。

この新機能のお陰で、余計な出費もなくなり嬉しいばかりです。

 

ヒコーキの写真撮影が主な目的なので個人的にはあまり使わないかもと思う新機能は、マイクロSDカードに通信内容を録音できます。とは言え、スポッターさんたちのなかには、エアバンドで流れるやりとりを聴いているのが楽しい!というところもあるので、スポッティングを趣味にしている場合は、これ欲しかった機能!と喜んでいる人たちもいるんだと思います。ただ、マイクロSDカードを入れておくと、メモリチャンネルや設定などを保存できるそうなので、余っていた32GBのマイクロSDを挿しておきました。

 

 

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