UGREEN NASync DXP2800がわが家に届いたので早速セットアップしました (2)

iPhone, iPad, Vision Pro

 

UGREEN NASync” DXP2800の基本的なセットアップが完了したので、使い勝手などをいろいろ検証してみました。

 

まずはメモリを8GBから16GBにアップグレード

デフォルトに近い状態でアプリを起動していても、NAS本体のメモリ使用量は8GBのうち10%強ぐらいしか消費していないので、現状であればメモリ増設の必要性はないのですが、昨今、世界情勢を考えると、メモリを安く買える時に増設しておいた方が何かと無難かなあ?と思い、16GBにアップグレードしておきました。

製品互換性リスト“を参考に、一番安くて有名どころのメモリを購入しました。

Crucial ノートPC用増設メモリ 16GB(16GBx1枚) DDR5 4800MT/s(PC5-38400) CL40 SODIMM 262pin 【国内正規代理店品】 CT16G48C40S5

 

NAS本体の裏にあるアクセスパネルを付属のドライバーで開けて、左右にある留め金を左右に少し開けばメモリを外すことができます。

 

デフォルトで装填されていた8GBのメモリはSAMSUNG製でした。

換装後に念のためにちゃんと動いていることを確認。

UGREEN NAS

 

Time Machineの保存先ディスクとして使い始める

コントロールパネルで”Bonjourサービスを有効にする”を有効にし、Time Machine用の保存フォルダを作成しておくと、マック側からDXP2800の保存フォルダが見えるようになります。デスクトップ機ではあまり恩恵を感じませんが、MacBookなどのモバイル機であれば、外付けディスクをいちいち接続する手間が省けるので便利さを実感できると思います。

Time Machine

WiFi通信を介してマックからDXP2800のTime Machine用の保存フォルダにバックアップデータを保存するので、外付けディスクをケーブルで接続しているよりも所用時間がかかります。初回セットアップ時にはバックアップデータの転送完了まで数時間かかりました。デスクトップ機のデータをわざわざDXP2800でバックアップする必要があるかは多少疑問が残るものの、外付けディスクの接続で使っていたマック側のUSBポートが1つ空くというメリットはありますね。

Time Machine

 

DXP2800本体にある5つのUSBポートの使い方について

前回のTALK“で宿題になっていたDXP2800本体に5つもあるUSBポートの使い方について説明します。

まずは、サポートからの回答から。

主な用途としましては、以下のような活用が可能です:
外付けHDDやSSDを接続し、NASのデータコピーやデータ転送に使用
対応するUPS(無停電電源装置)を接続し、電源障害時の安全なシャットダウン連携に使用

比較的詳しい説明は、”ヘルプ”->”ナレッジセンター”->”外部ストレージ管理”をご覧下さい。

ナレッジセンター

但し、マックユーザにとって、DXP2800に外付けディスクを増設する作業はなかなか高いハードルがあります。それは、DXP2800にマウントできるハードディスクのファイルシステム形式が、btrfs、ext2、ext3、ext4、vfat、exfat、FAT16、FAT32、NTFS、XFSのいずれかという制約です。但し、”ディスクユーティリティ”の標準的な操作では、”APFS”などで初期化した外付けディスクを”exFAT”に変換できません。実は、”ディスクユーティリティ”も”exFAT”で初期化できるのですが、最初のうちはその方法が分からず、まずは”ext4″で初期化してみることにしました。

 

macOSで外付けディスクをext4で初期化する手順

そんな時は、”ChatGPT”に答えを求めるのが一番の近道です。と言うのも、これまでのネット検索だと技術的な内容を検索しても、情報が古かったり、個人の経験で解決した方法だったりと信頼性が高くないことと、そもそも質問した結果でどんぴしゃ解決!という場面は少ないので、質問->実行->エラー->質問->実行という問題解決の流れで正解を導くには”ChatGPT”が最も近道だからです。

ChatGPT

以下、”ChatGPT”とやりとりして、”ext4″形式で外付けディスクの初期化方法を調べた内容の抜粋版を掲載しますので、参考にしながらご自身でトライしてみて下さい。太字の部分は”ターミナル”に入力するコマンドです。なお、今回はIntelマックで実行したため、Apple Siliconの場合は後半の部分が多少異なるかと思います。

1. Command Line Toolをインストールする

次のステップでHomebrewをインストールするために必要です。Xcodeを使っているユーザは既にCommand Line Toolはインストール済みかと。

xcode-select –install

2. Homebrewをインストールする

Homebrew(ホームブルー)は、macOSやLinuxで使えるパッケージマネージャーのことです。簡単に言うと、ソフトウェアのインストールや管理をめっちゃ楽にしてくれるツールです。”ここ“を参考にして、Githubからインストール用のパッケージをダウンロードするのが近道かと。

Homebrew

3. 外付けディスクのディスク名を確認する

外付けHDDがどれか確認します。例えば /dev/disk2など、以下の例では外付けディスクが/dev/disk10という想定で説明します。

diskutil list

4. 外付けディスクをアンマウントする

アンマウントしないと初期化できません。

diskutil unmountDisk /dev/disk10

5. ext4でフォーマットするコマンドをインストールする

brew install e2fsprogs

ターミナル

インストール後、たくさんエラーみたいなメッセージが表示されますが、要は次のステップでコマンドを通して!という内容のメッセージです。
6. コマンドのパスを通す (コマンドの保存場所を特定する)

echo ‘export PATH=”/usr/local/opt/e2fsprogs/bin:$PATH”‘ >> ~/.zshrc

echo ‘export PATH=”/usr/local/opt/e2fsprogs/sbin:$PATH”‘ >> ~/.zshrc

source ~/.zshrc

7. コマンドがちゃんと認識できるか確認する

which mkfs.ext4

/usr/local/opt/e2fsprogs/sbin/mkfs.ext4 のような結果が返ってきたらOK!

8. ターミナルにフルディスクアクセスを許可する

プライバシーとセキュリティ > 「フルディスクアクセス」でターミナルを有効にする

9. いざ! 外付けディスクを初期化する

sudo /usr/local/opt/e2fsprogs/sbin/mkfs.ext4 /dev/rdisk10

ターミナル

 

DXP2800に外付けディスクをマウントする

上記の手順で”ext4″に初期化した外付けディスクを、DXP2800本体のUSBポートに接続します。

“UGREEN NAS”アプリの”ストレージマネージャー”で、”外部ストレージ管理”のパネルに表示された外付けディスクを選択し、”ファイルにアクセス”を実行すれば、外付けディスクの中身にアクセスすることができました。

UGREEN NAS

このような手順を実行すれば、外付けディスクをNAS本体にマウントすることはできます。但し、マックユーザならではの悩みなのかもしれませんが、”ext4″で初期化した外付けディスクはmacOS上ではデータの読み書きができません。これじゃあ、データの移行などで外付けディスクが使えません。

macOS

 

macOSのディスクユーティリティを使って”exFAT”で初期化する方法

改めて”ChatGPT”に、macOSのディスクユーティリティを使って”exFAT”で初期化する方法を訊ねてみたところ、その方法が分かりました。

その方法は、”表示”ボタンをタップして”すべてのデバイスを表示”を選択して、ボリューム名だけじゃなくてデバイス名もちゃんと表示することでした。

macOS

デバイス名を選択して、”消去”ボタンをタップすれば”exFAT”を選択できるようになります。ちなみに”方式”は”GUIDパーティション”を選択しておきます。最初からこの設定にしておきてくれればいいのに!!

macOS

 

改めてDXP2800に外付けディスクをマウントする

“exFAT”で初期化した外付けディスクを改めてDXP2800に外付けディスクをマウント。macOS上で外付けディスクに保存したデータをDXP2800に保存できることと、DXP2800に保存したデータがmacOSからどのように見えるのかを確認しました。

macOS上で外付けディスクに保存したデータは問題なくコピーや移動してDXP2800内のフォルダに保存できました。ただ、macOS上では1つのファイルに見えるけど、実際にはフォルダ構成になっているパッケージ形式のファイルに関しては、DXP2800内ではフォルダになってしまいます。それ以外は、ファイルはファイル、画像ファイルならサムネイル表示で閲覧できるので支障はありません。

UGREEN NAS

それでは、DXP2800に保存したデータをmacOSではどのような方法で閲覧したり利用できるのか?

“UGREEN NAS”アプリの”コントロールパネル”->”ファイルサービス”->”SMB”パネルで、”SMBサービスを有効にする”項目を有効にし、”詳細設定”ボタンをタップして表示された画面で”Macの特殊文字を変換するVFSモジュールを有効にする”項目を有効します。macOSのFinderメニュー “移動”->”サーバへ接続”で、”smb://DXP2800-xxxx”と入力すればDXP2800上のフォルダを開くことができます。macOS上では、パッケージ形式のファイルを含め、普通にマックで利用できます。(WiFi通信経由で利用するので多少の遅延は発生します。) 勿論、わざわざ外付けディスクやUSBメモリなどを使用しなくても、SMBで直接フォルダやファイルなどをDXP2800のフォルダにコピーしたり移動することが可能です。

 

以上で、DXP2800とPC間(macOS)間でのデータ操作について、概ね具体的なソリューションが分かってきました。

 

次回のTALKでは、DXP2800で利用できるアプリなどに目を向けて、実際、どのような活用方法があるのか掘り下げてみようと思います。

 

気になったことをメモしておきます

それにしても、最小モデルのDXP2800でも、USBポートが5つも実装されている意図が分からないですよね。ま、ないよりあった方が良い説はあるものの、主にデータの受け渡しだけの目的であれば、USB-AとUSB-Cが1つづつあれば事足りるはず。せっかく実装されているポートの良い実用的なユースケースがあるのでしたら、是非、UGREENさんの方で紹介して下さい。

 

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