クラウドファンディングで9億円を突破した”UGREEN NASync“が今週の火曜日に届いたので、早速セットアップしました。
届いたのは、”DXP2800″というハードディスクを2台搭載することができる一番小さなモデルです。
NAS用のハードディスクの価格がメチャメチャ高額だからです。日本発売に向けて公開された”製品互換性リスト“では、7200rpmではない低コストのハードディスクが追加されていますが、ネットワーク越しに24時間365日稼働するNAS用には信頼性が高く高速なハードディスクがマスト。なので、個人で購入するには2台ぐらいが妥当だと思います。それと、NASの運用が始めてなので、どのような使い勝手なのか、まずは使ってみたいという思いもあって、今回は最小モデルを選択しました。
NAS本体の他に別途購入したアイテムについては、”ようやく日本に上陸した大人気のUGREEN NASync DXP2800を支援しました (2) 準備編“をご覧下さい。結論から言うと、購入したアイテムは、どれも支障なくNAS本体で稼働しています。
ちょっと面倒だったのが、SSDの装填作業です。これは”DXP2800″の場合、ハードディスクを実装するケースの内側サイドに、SSDの取り付け部分があるからです。
メインの作業になるハードディスクの装填はメチャメチャ簡単でした。”セットアップ用の動画“を見れば簡単さが分かるかと思います。
メモリの換装はNAS本体の底面にあるパネルを外して行います。”DXP2800″はデフォルトで8GBのメモリが付いているので、16GBにアップグレードしたい場合に必要な作業です。但し、”DXP2800″はメモリスロットが1つしかないので、事前に購入した8GB x 2枚は使えず、別途、16GBを1枚調達する必要があることが判明しました。
以上でハード周りの基本的なセットアップは完了です。
ハード周りで1点気になるのが、”DXP2800″の場合、USB 2.0ポートが2個、USB 3 Gen1ポートが1個、USB 3 Gen2ポートが1個、USB-C Gen2ポートが1個 本体に用意されています。これはこれで有り難いのですが、それらの具体的な使い方がどこにも説明がないので分かりません。サポートに問い合わせたところ、即回答をいただきました。詳しい内容は、後日予定の追加のレビューで触れたいと思います。
UGREEN NASyncがとてもナイスなポイントは、ソフトウェア周りのセットアップがとっても簡単なところだと思います。今回は、専用のiOSアプリを使ってセットアップを行いました。アプリを起動後、”新しいデバイスの登録”ボタンをタップすると、

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同じネットワーク上にあるNAS本体をあっという間見つけてくれます。

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まずはUGOS Proという名前の専用OSのセットアップから実行。およそ10分ぐらいで完了しました。

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続いて、ストレージマネージャーが起動して、NAS本体に装填したハードディスクやSSDの構成や用途などを設定します。

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RAID 1構成を選択したので、ディスクの構成が完了するまで、およそ7時間ぐらいかかりました。8TBが2台でこの所用時間ですので、上位機種の場合は更にセットアップ時間が長くなることが想定されます。
セットアップ時に実装したSSDはキャッシュ用に設定しました。読み書き両方のキャッシュとして設定する場合は、SSDが2枚必要になります。

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基本のセットアップとして、フォルダの作成とUGREENlinkリモートアクセスの設定が続きますが、画面の指示にしたがって操作するだけなので面倒なことはありません。
設定次第ですが、最新のファームウェアへのアップグレードは、基本的なセットアップのなかで自動的に実行してくれました。ファームウェアのアップグレードを自動的に実行すべきかはやや気になりますが、手間を省くという観点では良かったかも。
オプション的なセットアップとしては、マックのFinderからNAS本体のフォルダにアクセスできるようにするSMBの設定と、Time Machine用の共有フォルダの設定を行っておきました。

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iPad版アプリも使いやすいUIデザイン。

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ちなみに、macOS用のクライアントアプリは、”UGREEN NASync“のダウンロードセンターからダウンロードできます。

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・アプリのローカライズがイマイチかなあ。
iOS、macOSそれぞれのクライアントアプリを使ってみて気になったことは、日本語へのローカライズが未完成だという点です。iOSアプリに関しては、「そんな日本語は不自然だし古くさいよね」という日本語がいろいろな箇所に散見されます。言い回しが変という点を除けば、機能に影響することもないので支障はありませんが、やっぱり中華製だよねという印象を払拭するためにも早期の改修を期待したいところです。
macOS版のクライアントアプリも同様ですが、最も気になったのは、初回起動時だけですが、メニューバーの各項目が中国語のままだという点です。2回目以降の起動では日本語になりましたが、ちょっと驚きました。

Screenshot
・NAS本体を使えるようにするまでの基本的なセットアップ作業に関しては、ハード、ソフトともに概ね簡単でした。ただ、途中、ストレージスペースの選択画面で、”ext4″、”Btrfs”どちらかを選択する箇所があるのですが、これって専門的過ぎる選択肢ですよね?
基本的なセットアップを終えた後、細かなカスタマイズ設定をしようとすると、やはり専門的な知識が要求される設定内容がとても多いです。この辺りは、技術に詳しくないユーザにもNAS本体を便利に使ってもらえるよう、設定ウィザードを充実させる必要があると思います。

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・セットアップ作業に関する解説はとっても手厚いのですが、普段使いに関する解説動画やマニュアルが見つかりません。サポートに問い合わせると、確かに親切に教えてくれるのですが、やはり、具体的にはどんな感じで使うと便利なの?といったところを積極的に紹介して欲しいなあと思います。少なくとも、製品提供で制作されたユーチューブ動画は、ごく一部のコンテンツを除き、ほぼ100%参考にならない内容、見るだけ時間の無駄でした。ユーチューバ−って、一体どんな目的で動作を作っているんでしょうね? やっぱり広告収入だけが目的?
ちなみに、普段使いと言えば、NAS本体の電源をオフする手順がマニュアルに記載されていません。電源ボタンを長押し、というのが正解ですが、やり方が分からないので、もしかすると電源コンセントをいきなり抜いてしまうユーザをいるかもしれませんね。
以上で基本的なセットアップが完了したので、デスク周りを整理してNAS本体を常設することにします。とは言え、デスクの上には既にいろいろなガジェットが置いてあるので、理想的な設置場所が見つからず、見栄えが悪いのは気になりますが、既存のディスクシステムの上にNAS本体を設置しました。設置場所問題を考えると、最小モデルのDXP2800で良かったと思います。
ちなみに、NAS本体を設置する際、電源アダプタの存在とLANケーブルの長さなども考慮に入れる必要があると思います。電源アダプタのサイズが結構大きいのと、電源ケーブルが太くて取り回しにくかったです。また、付属のLANケーブルを使う場合、WiFiルーターやスイッチイングハブなどとの距離も気にしておきたいです。
この後、アプリ周りとか実際の使い勝手などを、少し時間をかけて検証し、続きのレビューをしようと思っています。お楽しみに!
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