イギリスのMac LoopとAir TATTOO 2022でCanon EOS R7を使い倒してきました!

Canon EOS R7が我が家に届きました!!“の続きです。

 

先日、イギリス旅行から帰国したのですが、旅行中、“Mach Loop”、“The Royal International Air Tattoo”で、”Canon EOS R7“を使い倒してきましたので、実際の使い勝手を簡単にレポートしようと思います。

 

< EOS R7の電源ボタンが最悪でした! >

Canon EOS R6“の電源ボタンは、ご覧のとおり左側に配置されています。しかも、同ボタンで実行できるのは電源のオンオフだけです。

一方の”Canon EOS R7“では、電源ボタンが右側に移動しました。しかも、同ボタンで電源のオンオフと動作モードが兼用になっています。

個人的には、同じRシリーズでボタンの位置が左右で変わるのは使い勝手に影響していますが、操作系をカメラの右側に寄せたのは、恐らくプロカメラマンの意見を取り入れたからだと思います。ちなみに、キャノンと距離が近いプロカメラマンと言えば、民間航空機や電車などを被写体とする人たちなので、POOHのように戦闘機を撮る、というシチュエーションは考慮に入っていないんだと思います。

次の動きが全く読めない戦闘機を撮る場合、その場の一瞬の判断でカメラの電源を入れて被写体を捉える動作に移るケースが大半です。実際、その瞬間にできることは電源のオンだけ。その横に動画モードがお陰で、操作時の勢いで動画モードにスイッチが入ってしまい、数えきれないほど、シャッターチャンスを逃してしまいました。加えて、一旦、動画モードに入れてしまうと、静止画に戻そうとスイッチを”ON”にしてもファインダー画面がブラックアウトしてしまいます。一旦、画面がブラックアウトしてしますと、スイッチを”OFF”から”ON”にしても、ファインダーが元に戻らずブラックアウトしたままになってしまいます。何度か操作してようやく元に戻った時には、後の祭りということが何度もありました。こういうこと書くと、カメラの電源を入れっぱなしにすればいいじゃん、と思われる方がいると思います。実際には、節電モードやオートパワーオフ機能を併用するのが現実的だと思いますが、オフ後の復帰がとても遅く、やはりブラックアウトと同じ状況になってしまいます。そういう意味では、電源コントロールのレスポンスにも課題があるのでは?と思います。

 

結論としては、この電源ボタンの仕様?は、戦闘機を撮影する人たちにとって致命的な欠陥です。ソフトウエア的に改善できるのでしたら、動画モードの切り替えを無効にするオプションと、ブラックアウトしない改良を施してくれないと、事実上の欠陥品という評価になります。是非、早急な改善を期待します。

 

< AFエリア設定は”全域AF”一択! >

Canon EOS R6“では、主に”領域拡大AF (周囲)”で撮影する場面が多かったのですが、同じ設定で撮影してみたら全くダメダメでした。移動する戦闘機を全くフォーカシングできません。言い換えると、戦闘機をファインダーで捉えても、ボケボケのままフォーカスが合いませんでした。

イギリスでの撮影シーンのように、広大な背景をバックに、高速で小さな戦闘機をフォーカスし続けるには、”全域AF”以外でフォーカスをキープすることはできませんでした。民間航空機や電車などを被写体とするプロカメラマンの意見しかキャッチアップしなかったことで、”全域AF”の設定順位が一番最後になっている原因のひとつだと思います。お陰で、”全域AF”に落ち着くまで時間をロスしてしまいました。ヒコーキ写真をメインにしたカメラなんですから、”全域AF”の設定順位を”1点AF”に次ぐらいに位置づけでも良いぐらいだと思います。

このことは、比較的こぢんまりした背景で撮影できる国内の航空祭で行われる飛行展示でも同様だと思います。とにもかくにも、高速で移動する小さな被写体は、”全域AF”がマストです。

 

< AFエリアが左上にリセットされた場合の復帰方法がマニュアルに記載なし! >

どのような条件で発生するのかは不明ですが、AFエリアがファインダーの左上にリセット?されてしまうことが稀にありません。この不具合は、”Canon EOS R6“、”Canon EOS R7“共通です。直前まで、自分なりに最適なAFエリアにフォーカス位置を調整しているのに、ふとしたタイミング (電源を再度オンにした時に多く発生するように思えます。)に、意図しないフォーカス位置にAFエリアが移動してしまっているのは、カメラとしての欠陥だと思います。

そうなった場合、”Canon EOS R6“のマニュアルには、フォーカス位置を中央に戻す操作方法が記載されていますが、”Canon EOS R7“のマニュアルには記載が見当たりません。いろいろいじってみた結果、マルチコントローラーを押せば中央に戻ることが判明しましたが、フォーカス位置を戻す方法が分からなかった時はどうしようかと思いました。

ともかく、何も特別な操作をしていないのに、フォーカスポイントが勝手に左上に移動してしまうバグは早急に修正して下さい。

 

< SDカードのスロットが勝手に変更されてします! >

POOHの場合、”Canon EOS R6“、”Canon EOS R7“共通で、1番目のSDカードスロットは写真、2番目のSDカードスロットを動画に設定。記録機能は”カード自動切り替え”に設定しています。この設定で、電源をオフオンすると、写真が2番目のSDカードスロットに勝手に切り替わってしまいます。”Canon EOS R6“の方は、ファームウェアのアップデート後、この不具合は発生しなくなりましたが、”Canon EOS R7“の不具合はそのままです。以前も同じことをTALKしましたが、POOHの場合、2番目のSDカードスロットはあくまでもバックアップ用と考えているので、超高速なSDカードは1番目のSDカードスロットにしか装填していません。この状態で、勝手に2番目のSDカードスロットが有効になってしまうと、低速なSDカードに写真データが書き込まれてしまうので、早急に、このバグを修正してほしいと思います。

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Canon EOS R6“はファームウェアで修正しませんでした。と言うか、バージョン 1.6でもそのまま放置なので、仕様っていうスタンスなのかもしれませんね。

 

以上、ヒコーキ撮影の本場、イギリスで”Canon EOS R7“を使い倒したうえで気付いたバグや設定の不自然さなどをTALKしました。

最後に、誤解のないように付け加えておきますが、”Canon EOS R7“の連写性能や撮った写真のクォリティに関しては、とっても満足しています。ただ、戦闘機という高速で移動する小さな被写体に関して、”Canon EOS R7“は詰めの甘さを感じましたので、一日も早い改善を期待したいです。

 

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バッテリーの保ちはとっても良いです。”EOS 7D Mark II”当時から使っているバッテリーを使っても、RIATの飛行展示は丸一日バッテリーの交換が不要でした。以前は、バッテリーの交換回数を減らすためにバッテリーグリップを愛用していましたが、”Canon EOS R7“に関しては全く不要だと思います。日本の航空祭でしたら、バッテリー1本だけでも十二分かと思います。(念のために予備は持っていくにしても。)

 

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Canon EOS R7“はメカシャッターで使っています。電子シャッターだと画像の歪みが発生する可能性があるからです。メカシャッターでも、自分にとっては十分な連写性能なので、その点はプラス評価です。ただ、これはあくまでも個人のセンスの話になりますが、”Canon EOS R7“のシャッター音は安っぽく感じます。カタカタカタっていう感じかな。シャッター音って、意外に好き嫌いが多く別れるところですので、気になる方は、購入前に店頭で試してみることをオススメします。POOH的には、是非、”Canon EOS R7” Mark IIで改良して欲しい派です。

 

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tomohiko

長年に渡りMacintosh向けの自作アプリを作り続けているPOOHです。最近はiPhone,iPad向けアプリ開発にも挑戦中。グルメ、旅行、露天風呂、写真、サイクリング、映画、STAR TREKが大好き。レトロでSFなおもちゃを大量にコレクション。プレーリードッグと同居中。

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2件のフィードバック

  1. ふる より:

    千歳基地航空祭の記事から飛んできました。
    オートパワーオフからの復帰、パッと構えてレリーズボタン押すとブラックアウトかなり長いですよね。
    私は色々やってみた結果、(指が当たりにくい&使わない)動画録画ボタンに電源オフを割り当て、復帰時は、セットボタン押しが電源レバーに近い挙動だと思います(全く一緒とは言えませんが)
    注意しないといけないのが、復帰にレリーズ押しちゃうとブラックアウト来ます。
    これにより、センサークリーニング(設定でオフに出来ますが)がカットされるんで、スリープインターバル取るのに利用してます。
    私はメニューボタンを結構多用するので、右手に集約させたのに、それを左に置いちゃうと本末転倒なのになあと思ってます。

    • tomohiko より:

      カメラ性能が抜群によいだけに、電源スイッチと動画モードの組み合わせ、ブラックアウトの発生はとても残念だと思っています。個人的には、機能の割り当ては慣れていないので、何とかファームウェアなどで対応してほしいなあと思っている次第です。

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