homebridgeユーザ必携のHomeBridge Web UI-X はまさにHomekitの救世主!

アップルの”Homekit“非対応のスマートデバイスを”ホーム”アプリで利用したくて、ラズパイなどで”homebridge“をインストールしている方って意外と多いんじゃないのかなあ?素晴らしいプラットフォーム技術も、公式にサポートしているデバイスがあまりにも少ないので、こうするしかないわけですけどね。

POOHも、数年前から”homebridge“を愛用している派なんですが、最近、”HomeBridge Web UI-X“という素晴らしすぎるプラグインを見つけたので、早速、”Raspberry Pi 4“にセットアップすることにしました。

まず最初に結論から言ってしまうと、”HomeBridge Web UI-X“をセットアップすることで、”homebridge“がこんな美しいダッシュボード画面に大変身します。このインターフェイスを見ると”Node-RED“のダッシュボード画面を思い出す方も多いと思います。

なにはともあれ、”HomeBridge Web UI-X“が一押しな理由からお話することにしましょう。

 

< homebridge環境をビジュアルに一括管理できます >

下の画面は、”HomeBridge Web UI-X”のセットアップを完了した直後のデフォルトなダッシュボード画面です。

ラズパイのリソース状況は勿論のこと、”homebridge”や”HomeBridge Web UI-X”の動作環境に関するアップデート情報も確認できます。これまで、コマンド操作で状態をチェックしていたことを思えば、ビジュアル化、可視化の大切さを再認識できる瞬間です。

とりわけ便利なのは、ダッシュボード画面上で”homebridge”のバージョンアップができることです。

“更新”ボタンをクリックするだけで、”homebridge”のバージョンアップを自動で実行してくれます。随分前のバージョンを使っていたPOOH的には、こんなに”homebridge”のバージョンが新しくなっていたことに驚いた次第です。

 

< プラグインの検索とインストールも超簡単に実行できます >

Node-RED“のノード管理と同様、”homebridge”のプラグイン検索とインストールをダッシュボード画面で行うことができます。勿論、プラグインのアンイストールも可能です。新しいスマートデバイスの導入を検討する際、プラグインの検索ができる意義は大きいですよね。

インストール済みのプラグインについては、”HomeBridge Web UI-X”を含め、最新バージョンの公開を知らせてくれ、”HomeBridge Web UI-X”上で簡単にアップデートすることが可能です。この機能だけでも、”HomeBridge Web UI-X”を利用する意義があると思います。

 

< homebridgeのコンフィグファイルの編集をサポートしています >

以前だったら、

nano /home/pi/.homebridge/config.json

というコマンドで、”homebridge”のコンフィグファイルを編集していました。ダッシュボードの編集画面は文法チェックもしてくれるスグレモノです。この画面で設定内容を編集すれば、入力ミス等も防げるのでとっても便利です。

 

< トラブルシューティングの時短に役立ちます >

“homebridge”のコンフィグファイルはちゃんと設定したのに、アクセサリが”ホーム”アプリに表示されないといったトラブルでも、ダッシュボードのログ画面を確認すれば、トラブルの原因を見極めることができます。下の例では、ラズパイカメラはマニュアルでピンコードを”ホーム”アプリで入力、というアドバイスが表示されたので、その通り実行することで、短時間にトラブルを解消できました。

 

< 大きなQRコードでホームアプリの登録が楽ちん >

ダッシュボード画面の左上に大きく表示されるQRコードを”iPhone”のカメラで読めば、”ホーム”アプリにアクセサリを登録できます。

 

< バックアップとリストアを簡単に実行できます >

“HomeBridge Web UI-X”回りの設定情報をバックアップできます。

 

< homebridgeの各種設定を簡単に行うことができます >

この画面で、”homebridge -I“などの設定をワンクリックで行うことができます。

 

< HomeBridge Web UI-Xをセットアップしましょう >

セットアップの詳しい内容などは”HomeBridge Web UI-X“のWebページをご覧下さい。今回のTALKでは、実際にセットアップ作業をやってみた結果、ここはポイントかもと思った部分にフォーカスしてお話します。

 

< nodeとnpmのバージョンには注意が必要 >

“homebridge”と”HomeBridge Web UI-X”の動作には、””node“と”npm“のバージョンが重要です。

“node”はv10.17.0以上、”npm”はv6.4.1以上であることが条件です。

一般には、

sudo apt-get update

sudo apt-get upgrade

で最新の状態にアップデートするわけですが、この方法では条件を満たすバージョンにならない場合があります。

ですので、以下のようなコマンドで条件を満たすバージョンにアップデートして下さい。

sudo apt purge nodejs npm

sudo apt autoremove

curl -sL https://deb.nodesource.com/setup_14.x | sudo bash -

sudo apt install nodejs

 

sudo npm install -g npm

 

< 出来ればクリーンインストールがオススメ >

“homebridge”の既存ユーザであっても、出来ればクリーンインストールで”homebridge”と”HomeBridge Web UI-X”をインストールした方が後々楽ちんです。

sudo npm install -g --unsafe-perm homebridge homebridge-config-ui-x

sudo hb-service install --user homebridge

sudo reboot now

それでも、あまり環境をいじりたくない場合は、”HomeBridge Web UI-X”のみをインストール後、ダッシュボード画面で”homebridge”を最新にアップデートする手もあります。どちらにしても、先程触れた通り、動作条件を満たすバージョンにする必要はあるので、クリーンインストールの方が多少の手間を省けるかと思います。

sudo npm install -g --unsafe-perm homebridge-config-ui-x

sudo hb-service install --user homebridge

sudo reboot now

 

再起動後、”hb-service“のインストール直後にターミナルに表示される方法で、”HomeBridge Web UI-X”のダッシュボード画面にアクセスします。

 

<HomeBridge Web UI-Xのインストールではhomebridgeのコンフィグファイルは継承されない  >

“HomeBridge Web UI-X”のダッシュボード画面が無事に表示できても、セットアップ作業は完了していません。

“homebridge”で使っていたコンフィグファイルの内容を、”HomeBridge Web UI-X”のコンフィグ画面で内容を追記する必要があります。

 

“homebridge”で使っていたコンフィグファイルの内容をコピーなどして、

nano /home/pi/.homebridge/config.json

“HomeBridge Web UI-X”のコンフィグ画面で、”homebridge”で使っていたコンフィグファイルを追記します。再起動後、ダッシュボード画面のQRコードで”ホーム”アプリにアクセサリを登録します。

 

< ダッシュボード画面のカスタマイズには3通りの方法があります >

“HomeBridge Web UI-X”のダッシュボード画面のカスタマイズ方法は3種類です。

・ダッシュボード画面右上のアイコンをクリックして”UI Settings”画面を表示する方法。

・ダッシュボード画面右上の”Add Widget”アイコンクリックして画面に表示する内容を追加する方法。

・ダッシュボード画面の各項目をマウスでドラッグしながら項目の表示位置を変更する方法。

 

最後に総評です。

この仕組みは、アップル社自身が責任を持って育てていくべきだと思います。認証云々は信頼性と安定性に欠かせないハードルだとは言え、折角の”Homekit”も市場性が乏しいのでは、この先の未来は決して明るくはありません。認証や開発プラットフォームのハードルを下げるとともに、幅広いスマートデバイスを手軽に取り込んでいけるオープンな基盤整備をアップル社自身が積極的に取り組んでいくべきだと思います。ま、認証を重んじるアップル社には気が進まないことかもしれませんが、資金提供でバックアップすることは可能だと思います。是非、こういったオープンな世界にも目を向けて、裾野を広げていくことも、大企業には必要なアプローチのひとつだと思います。

 

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tomohiko

長年に渡りMacintosh向けの自作アプリを作り続けているPOOHです。最近はiPhone,iPad向けアプリ開発にも挑戦中。グルメ、旅行、露天風呂、写真、サイクリング、映画、STAR TREKが大好き。レトロでSFなおもちゃを大量にコレクション。プレーリードッグと同居中。

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