Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (6) “ICEタワーCPU冷却ファンの実力は如何に”
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (1) “Raspberry Pi 4 セットアップ””
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (2) “homebridgeでHomeKit対応””
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (3) “ラズパイ標準カメラでビデオ監視””
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (4) “人感センサーで照明を自動制御””
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (5) “METAR 航空気象情報をツイート””の続きです。
現在稼働中のラズパイ環境の整理整頓を目的に、これまで5回に渡るTALKではこれまで稼働していた全てのサービスを”Raspberry Pi 4“に移行できました。
最後の仕上げとして、“ラズパイマガジン 2020年2月号 (日経BPパソコンベストムック)” (“最近、”ラズパイマガジン 2020年2月号 (日経BPパソコンベストムック)”を読んでみました“)で紹介していた最強のタワー型冷却ファンを取り付けて、その実力をチェックしてみることにします。
冷却ファンを”Raspberry Pi 4“に取り付ける前に、”Raspberry Pi 4“のCPU部分に冷却ファンに付属のピンク色のシールを貼ります。細かい説明はありませんが、恐らく、自作PCで言うところのグリス塗りと思えば良いのだと思います。
冷却ファンを”Raspberry Pi 4“に取り付ける手順はさほど難しくありません。同封のマニュアルを読めば、ゆっくり作業しても10分ぐらいの所要時間で組み立てが完了すると思います。
1点気を付けるべきポイントは、以前のTALK “Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (1) “Raspberry Pi 4 セットアップ””でもお話しましたが、冷却ファンを取り付けた後だと、冷却ファンが邪魔してラズパイ純正カメラのケーブル接続ができません。ですので、ラズパイ純正カメラを利用する予定がある場合は、先に接続を済ませておいた方が面倒を省けて良いと思います。
冷却ファンの先端が”Raspberry Pi 4“のCPU部分に接触することに注意すれば、冷却ファンの取り付け位置と方向を間違うことはありません。但し、冷却ファンから直に生えている2本の電源ケーブルがギリギリの長さなので、”Raspberry Pi 4“のピンヘッドに差し込みにくいです。
この製品のグッドポイントのひとつが、写真の通り、“Raspberry Pi 4“のプリント基板が直にデスクなどに触れないように、付属のアクリル板との間に空間を設けることができる点です。
実際に冷却ファンを稼働させると、写真の通り、流行り?のLEDがレインボー色に光ります。全体的にゆっくりとしたスピードで色が変化するので、鬱陶しいと思うことはないと思います。(個人の主観ですが…)
それと、肝心なファンの回転音ですが、とっても静かです。書斎やリビングルームなどに置いても、ファンの回転音が気になることはないと思います。ただ、こういった冷却ファンは、経年劣化に伴い回転音がするようになる製品があるので、長期間稼働に伴う変化は現時点ではコメントできません。
写真で見るとドギツイ感じっぽいですが、実際には淡いLED色です。ちなみに、LEDの発光パターンを編集する方法はありません。
さて、肝心な冷却性能です。
ラズパイの移行作業の期間中は、冷却ファンを取り付けていませんでしたので、CPUの温度はおよそ50°台でした。CPU稼働率がさほど高くなく、冬場の室内での稼働でこんな具合ですので、夏場になると、場面によっては高温になる可能性は十分にあるはずです。
冷却ファンを取り付けた後は、予定していたサービス・機能を全て移行した状態でも、CPUの温度はおよそ30°台前半に収まっています。室温が以前より2〜3°高い状態でも、この値なので、冷却ファンの冷却性能は想定どおり素晴らしい結果を示しています。購入して正解な製品だと思います。
< 移行作業を通じて得た成果と教訓 >
現在稼働中のラズパイ環境の整理整頓を目的に”Raspberry Pi 4“への移行を進めてきたわけですが、その成果は”Raspberry Pi 3 B“が2台余りました。設置スペースを減らせたこともありますが、今後の電子工作に向けた開発環境を確保できたことは大きな成果と言えます。
一方、余ったラズパイをケースから取り出して清掃しようとしたところ、写真の通りホコリまみれで、とても危険な状態でした。設置場所の関係もあるとは思いますが、冷却ファンが密閉されたケースの上部に付いているようなモノは、ラズパイ本体に埃を蓄積させてしまうリスクがあるので、実際に使っている方は一度確認してみた方が良いと思います。これを教訓に、今後はケースに冷却ファンを直付けするような製品は買わないようにしようと思います。
余談ですが、2台分のサービス・機能を移行した”Raspberry Pi 4“のリソース使用状況は、まだまだスカスカです。
< 移行作業後のバックアップ>
今回予定していた移行作業が無事に完了したので、“Raspberry Pi 4“に挿入していたマイクロSDカードのフルバックアップを作成しておきます。個人的な見解になりますが、マイクロSDカードは消耗品なので、経年劣化で使用できなくなる恐れがあります。加えて、今回の移行作業には、延べ5日間に及ぶ時間を要したので、その成果を無駄にしないためにもバックアップは必ず取っておく必要があります。
PCにバックアップするマイクロSDカードを挿入した後、ターミナルを起動し、以下の手順でバックアップを行います。
まず始めに、PCにマウントしている記錄媒体をリストアップします。今回の場合、”disk6″がバックアップ対象のマイクロSDカードです。
diskutil list
バックアップのために一旦マイクロSDカードをアンマウントした後、バックアップを行います。今回は、”raspi-init.img”という名前のファイルにバックアップします。
diskutil umountDisk /dev/disk6
sudo dd if=/dev/disk6 of=raspi-init.img bs=1m
バックアップが完了すると、”xxxx bytes transferred in xxxx sec”というメッセージが表示されますので、マイクロSDカードをアンマウントして取り出します。バックアップには相応の時間を要します。(16GBのマイクロSDカードのバックアップにおよそ50分ぐらいかかりました。) 残念ながら、バックアップの間、進捗状況は確認できませんので、じっくり待てる時間的なゆとりがある時に実行して下さい。
diskutil umountDisk /dev/disk6
ちなみに、バックアップした内容をリストアするコマンドは以下の通りです。
sudo dd if=./raspi-init.img of=/dev/disk6 bs=1m
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