Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (3) “ラズパイ標準カメラでビデオ監視”
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (1) “Raspberry Pi 4 セットアップ””
“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (2) “homebridgeでHomeKit対応””の続きです。
現在稼働中のラズパイ環境の整理整頓を目的に、今回のTALKでは以下のサービスを”Raspberry Pi 4“に移行します。今回移行するサービスは、アップルの”HomeKit“では正規にサポートしていない機能をラズパイを介して実現するといった内容です。なお、今回のTALKではおおまかな内容を抜粋して紹介していますので、詳しい内容は過去のTALKを参照下さい。
・ラズパイ標準カメラをApple Homekit対応にして自宅でビデオ監視をできるようしてみましょう
ラズパイに接続したラズパイ標準カメラで撮影した映像を、”homebridge“を介して、iPhoneやmacOSの”ホーム”アプリに表示する、といったサービスです。
< 事前に準備すること>
・Raspberry Pi Camera Module V2 カメラモジュール (Daylight – element14)
今回は、現在稼働中のラズパイで使用しているカメラを”Raspberry Pi 4“用に転用します。
・Raspberry Piの設定->インターフェイス画面で、”カメラ”項目を有効に設定して下さい。
・ラズパイ標準カメラを”Raspberry Pi 4“に接続します。
以下のコマンドをラズパイのターミナルに入力すると、カメラで撮影した写真が一瞬ラズパイのディスプレイに表示され、”ホーム”ディレクトリに”cam.jpg”という写真データが保存されます。
raspistill -o cam.jpg
・”homebridge“環境
今回は、ラズパイで稼働する”homebridge“を介して、iPhoneやmacOSの”ホーム”アプリにカメラ映像を表示する仕組みを構築するので、事前に”homebridge“環境をセットアップしておく必要があります。実際に”Raspberry Pi 4“上で”homebridge“環境を作成した手順を以前のTALK (“Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (2) “homebridgeでHomeKit対応”“)で紹介していますので、詳しい内容はそちらをご覧下さい。
< homebridgeにラズパイ標準カメラを追加する >
ラズパイ標準カメラをHomekit対応するための”homebridge“プラグイン “homebridge-camera-rpi“をインストールします。
sudo npm install -g homebridge-camera-rpi
動画/音声のエンコーダおよびデコーダである”FFmpeg“がインストールされていることを確認します。
ffmpeg -version
もし、インストールされていない場合は、
sudo apt install ffmpeg
続いて、カメラモジュール用デバイスドライバをロードします。
sudo modprobe bcm2835-v4l2
※ “v4l2″の”l”は”L”の小文字です。
ただ、ラズパイを起動する都度、毎回、手動でロードするのは面倒なので、起動時にドライブを自動的にロードするようにします。
sudo nano /etc/ modules
続いて、”homebridge“の設定ファイルを編集します。(詳細は割愛しますので、詳しい内容は過去のTALKを参照下さい。)
今回は、先日のTALKで触れた室内の温湿度を計測した結果を”ホーム”アプリに表示するために用意した設定ファイルに追記します。注意するポイントとしては、”accessories” : [ ]の部分です。今回は”platforms” : [] を追記するので、”accessories” : [ ], という具合にカンマで区切ることを忘れないで下さい。
nano /home/pi/.homebridge/config.json
ラズパイを再起動後、以下のコマンドで”homebridge“が正常に起動したことを確認して下さい。
journalctl -u homebridge
< iPhoneの”ホーム”アプリに登録する >
最初、iPhoneの”ホーム”アプリでアクセサリを追加しようとしても検索に失敗して登録できませんでした。そこで、”homebridge“ページの”My iOS App Can’t Find Homebridge”欄に記載されている対処方法を一度に試してみたところ、問題なく登録できました。もしかすると、”homebridge“の設定ファイル (config.json)を編集した時は、必ず以下の対処が必要なのかもしれませんね。
・”homebridge“の設定ファイル (config.json)の”username”を違う名称に変更。
・”/home/pi/.homebridge”配下にある”persist”フォルダを削除。
・iPhoneの”機内モード”をオン・オフ。
・”Raspberry Pi 4“を再起動。
・iPhoneの”ホーム”アプリでコード(config.jsonで設定したpin)入力でアクセサリを追加します。
今回は室内の温湿度センサー値の表示とラズパイカメラの両方を追加するので、まず最初に”Homebridge-xxx”をタップして室内の温湿度センサー値の表示を追加します。
次に、もう一度、アクセサリーの追加を行うと、下図のようにラズパイのカメラが表示されますので追加します。
以上で、室内の温湿度センサー値の表示とラズパイカメラの両方が”ホーム”アプリに表示されました。
これで、”homebridge“を介した室内の温湿度センサー値の表示とラズパイカメラの映像表示の移行作業が完了しました。
次回のTALKでは、書斎に設置した”Philips Hue“をラズパイに接続した人感センサーで自動的にオン・オフする仕組みの移行作業を紹介する予定です。
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