Raspberry Pi Zero W スターターキットを買ってみました (3) “FlightAware PiAware”
“Raspberry Pi Zero W スターターキットを買ってみました (2) “FlightAware PiAware”“の続きです。
前回のTALKで、Raspberry Pi Zero W (以下、Zero W)を使って、”FlightAware PiAware“対応を進め、試運転をスタートするところまで、ご紹介しました。ただ、いくつか宿題を残した部分があったので、今回のTALKは、その辺りのフォロー記事になります。
(1) ADB-Sレシーバー “FlightAware Pro Plus”をZero Wに接続してみる
前回のTALKでは、ADB-Sレシーバー”FlightAware Pro Plus“とアンテナのコネクタ仕様が異なったため、暫定的に別のADB-Sレシーバーを使って試運転をスタートさせたのですが、もともとはFlightAware純正のADB-Sレシーバーを使うつもりでしたので、異なるコネクタ仕様をアジャストする変換アダプタを購入した次第です。FlightAware純正のADB-Sレシーバー側のコネクタはSMAのメスなので、変換アダプタはSMAのオスが必要です。実物を見た感じだとオスだと思い込み易いので、くれぐれもご注意下さい。
“アンテナ変換プラグ MCX → SMA 変換 COMON MCX-SMA“です。
この手の商品は、秋葉のアンテナ専門店に行けば、もっとお安く調達できそうですが、ま、そういう手間をかける時間がないので…
ようやく、”FlightAware Pro Plus”を使った試運転ができるようになりました。
(2) リビングルームに設置して本番稼働をスタートしてみる
数日間、試運転を行い、特段、気になるところもなかったので、試運転を行っていた書斎からリビングルームにZero Wを移動して本設置を行いました。なぜ、リビングルームなのか?という諸事情については、過去のTALK”Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “SDR ADS-B 1090MHz 受信用アンテナ ssmtp mailutils mpack twython” (5)“をご覧下さい。
で、リビングルームに設置するにあたり、Zero Wを基盤のままというのも何なので、Zero Wの専用ケースを追加購入しました。
リビングルームなので、あまり電子工作っぽいケースだとミスマッチな気がしたので、ちょっとカラフルな専用ケースをチョイスしてみました。
こんな具合に、ケースを構成する部品以外に、何も同封されていません。説明書がないので、試行錯誤しながらケースを組んでいきます。あれ?ネジの数はちょっと変だけど…
上記写真の通り、部品を重ねていけば完成です。出来上がってみればシンプルだけど…
ケースを組んだ後でも、”HAT-compatible 40-pin header”と”CSI camera connector”にはアクセスできますが、マイクロSDカードはケースにしっかりガードされてしまうので、残念ながらアクセスはできません。ま、本番稼働後に、マイクロSDカードを出し入れすることはないので、これはこれで良いのかも。
(3) ADB-Sデータフィードの状況はどんな具合?
Zero Wをリビングルームに設置後、データフィードの状況はどんな具合なのか、一例ということでご紹介しておきます。
あ、序なので、既に本運用を開始して数ヶ月が経過しているRaspberry Piによる”Flightradar 24“向けのデータフィードの状況について、良い機会なので、ちょっと紹介しておきますね。稼働率はほぼ100%で、日々、発見できた航空機の数は、およそ950機前後になっています。アンテナは、マンションのベランダに設置している関係から、データを受信できている指向性は、南から東方向が中心になっています。
続いて、”FlightAware“向けのデータフィードの状況です。
<試運転 #1>
まずは、ADB-Sレシーバー、アンテナともに暫定的に用意したものを使い、空港とは反対側にある自宅の書斎で、試運転を行っていた時の状況になります。
一日当たりの位置レポート件数は次の通りです。空港の滑走路運用によって、件数は大きく変化するので、あくまでも目安です。
<試運転 #2>
ADB-Sレシーバーを”FlightAware Pro Plus“に変更、アンテナもちょっと良いやつに変更したうえで、引き続き、空港とは反対側にある自宅の書斎で、試運転を行っていた時の状況になります。風向きによって、取得できる位置レポートの件数は大きく変化するものの、暫定的な設置場所とは言え、なかなか良い数値が出ていますね。
<本番運転開始>
<試運転 #2>で使用していた機材のまま、設置場所を、空港を一望できるリビングルーム側に変更しました。”Flightradar 24“向けのデータフィードで稼働中のRaspberry Piの設置場所を間借りしました。本体が小さいので、小回りが利いていい感じです。将来的には、Fightradar 24の方も、Zero Wにリプレースしようかなあ。
本番稼働後、フィードしたデータ量も格段に増加しました。ま、コンパクトなアンテナで、このぐらいデータを拾えれば十分かなあ。
(4) 設定変更はどうやればいいのかな?
“FlightAware PiAware“で試運転を始めた直後に、ADS-B専用のメールサービスも始まりました。メールの内容としては、設定変更のやり方とか、ADS-B信号の受信状態の改善方法とか、なかなか参考になります。
で、メールに書いてある通り、Web画面上で設定変更も行ってみました。
試運転を開始する時点では、”MLAT”が無効になっていたのですが、設定画面で、アンテナの設置場所を正確に設定したり、”FlightAware Pro Plus“に切り替えたりしているうちに、”MLAT”は有効になりました。
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