iPhoneでようやくニコンのSnapBridgeを利用できるようになったので、実際に使ってみました

“Canon デジタル一眼レフカメラ EOS 7D Mark IIボディ EOS7DMK2”とともに、POOHのカメラライフを支えてくれている”Nikon デジタル一眼レフカメラ D500 ボディ”なんですが、カメラ本体を購入した時点でサポートできていなかった“SnapBridge”のiPhone対応が9月初にリリース(“SnapBridge – Nikon Corporation”)されたので、早速、活用してみることにしました。ちなみに、EOS 7D Mark IIでも、先日、“Canon Wi-Fiアダプター W-E1”がリリースになりましたので、同じようなことができるみたい。こちらは、既に予約済みなので、9月下旬に発売になった以降に、別途、TALKするつもりです。

と、その前に、” iOS版の SnapBridge”を利用するためには、カメラ本体のファームウェアを、“D500用ファームウェア Ver.1.10”にアップデートする必要があります。で、序に、最新の“ゆがみ補正データ”もアップデート。

前準備が完了したので、早速、使ってみよっと、あ、あれ？ SnapBridgeのセットアップや使い方を解説しているマニュアルが見当たらない？！D500の使用説明書の冒頭で、SnapBridgeの紹介っぽいページはあるものの、肝心な使い方が掲載されていないぞ。(ちなみに、D500とiPhoneとのペアリングが完了すれば、SnapBridge – Nikon Corporation内に簡易版のマニュアル(セットアップ手順の記載はあるものの肝心なことが書かれていないマニュアル)へのリンクが見つかるんですが、そもそも、セットアップ前に手順を確認したいわけで…)

仕方がないので、体験型でセットアップ開始！！

SnapBridge – Nikon Corporationを起動すると、こんな画面が表示されるので、D500側のメニューから指示通りのメニュー項目を選択。

こちらが、D500側のメニュー画面。

何だか良くわからないけど、”OK”ボタンで先に進むことに…

D500側では、こんな画面に遷移します。でも、ダウンロード云々のメッセージは不要では？だって、ダウンロードしたから、このセットアップ操作をやっているわけだからね。ね、そうでしょ？

すると、SnapBridge – Nikon Corporation上で、D500がリストに現れるのでタップ。

すると、アクセサリを選択する画面が表示されるので、再度、D500をタップ。

ここまで、すんなり出来たように見えますが、アクセサリを選択する画面って、別のところをタップしちゃうと、すぐに画面が消えて、ペアリング操作自体がエラーになっちゃいます。こういったことがあるから、やはり操作マニュアルは必要だと思います。こんなエラーが表示されたら、普通の人だったら困りますよね。

エラーが表示されたら、D500側で一旦メニュー項目をキャンセルしたり、SnapBridge – Nikon Corporationを一旦終了させないとだめみたい。

ま、そんなわけで、何度か試行錯誤した結果、何とか、こんなメッセージ表示されるところまでたどり着きました。で、このメッセージを読んだ後、慌てて、”ペアリング”ボタンをタップしちゃうと、やはりペアリングが失敗します。D500側の画面を撮影するのを忘れちゃいましたが、このメッセージが表示された段階で、D500側で”OK”ボタンを押した後に、SnapBridge – Nikon Corporation上で”ペアリング”ボタンをタップ、といった順番で操作しないと、ペアリングが正常に完了しません。ま、本来なら、そういった手順を、SnapBridge – Nikon Corporation上のメッセージの文言でちゃんと説明してくれないと分からないですよね。

で、何とか、Bluetoothのペアリングが完了。ちゃんと操作手順を説明してくれていれば、こんな苦労をしなくて済んだのに！！

とにかく、SnapBridge – Nikon Corporationを実際に使ってみよと思い、SnapBridge – Nikon Corporationの”つながる”画面を表示すると、今後は、こんなメッセージが表示されます。

良くわからないけど、”OK”ボタンをタップすると、こんな画面に切り替わるので、”Wi-Fi通信を許可”項目をオンにして元の画面に戻ります。恐らく、Bluetooth規格では、動画の転送機能をサポートしていないので、WiFi通信を使うってことだろうけど、普通の人たちには何のことだかちんぷんかんぷんモードなはず。

気を取り直して、今度は、SnapBridge – Nikon Corporationの”つながる”画面を表示すると、やはりWiFi通信に関するメッセージが表示。一体、いつになったら、使えるようになるの？？

平常心を保っているのが難しいモードになりかけましたが、ま、ここは冷静に、ということで、iPhone上のWiFi設定画面で、D500とのWiFi通信を確立しようとすると、今度は、パスワードの入力を要求されちゃいました。でも、パスワードが分からないので、この先、何ともしようがありません。

分からないことを悩んで仕方ないので、残りの設定として、”Nikon ID登録・変更”という項目(何のために必要な項目なのかは不明)があるので、既存のNikon IDを設定しようとしたら、

あれ？？

これじゃあ、拉致があかないので、これまた仕方なく、ニコンのサポートに問い合わせようと思い、SnapBridge – Nikon Corporation上の”サポートサイト”という項目をタップすると、

えええ！英語で問い合わせしなくちゃいけないの？

ま、ニコンさんはワールドワイドな企業なので、英語が当たり前からもしれないけど…

というわけで、日本語版のWebページにある問い合わせから、今回の件を質問してみました。

—

サポートページから質問したところ、その日のうちに回答いただきました。

まず、操作マニュアルですが、”http://nikonimglib.com/snbr/onlinehelp/ja/index.html”でヘルプを参照できます。但し、このページは、SnapBridge – Nikon Corporationから参照するWebページ(但し、Bluetoothのペアリングが完了しないと、アプリからマニュアルWebページを参照できません。)と同様の内容です。ま、最初から、ニコンさんのWebページで上手に案内してくれていれば、何も問題ないことなんですけどね。

2点目のSnapBridge(iPhone)とD500とのWiFi接続に不可欠な設定手順のなかで、WiFiのパスワードが分からないという点ですが、この点について、回答頂いたパスワードを入力することで、無事に接続完了できました。本来は、操作マニュアル等で明記すべき初期パスワードですが、サポートの方とQ/A対応するなかで、WiFiのパスワードの確認と変更方法を教えてもらいましたので、隠しコマンドっぽい操作手順ですが、参考までに補足しておきますね。

D500本体のセットアップメニューのなかにある”Bluetooth”項目で、一旦、”通信機能”を”OFF”にします。

続いて、同じセットアップメニューから、”Wi-Fi”項目を選択後、”接続設定”を選択することで遷移する画面で、初期パスワードとパスワード変更ができます。で、パスワードの確認などを行った後は、先程、”OFF”にした”Bluetooth”の”通信機能”を”ON”に戻すんだそうです。んんん、マニアック過ぎるなあ。ちなみに、セットアップメニューに関しては、”メニューガイド“を参照のこと、ということなんですが、このガイドも、あまり親切じゅないッスね。

いずれにしても、このままだと、少なくとも、iPhoneユーザは、SnapBridgeの”カメラ”機能をだれも使えないことになるので、大至急、対処した方が良いですよ、とアドバイスはしておきましたので、後日、何らかの対応をしてくれるものと思います。このTALKが公開される頃には、何らかの対応が済んでいることを祈るばかり。

3点目の”Nikon ID登録・変更”項目で、既存のNikon IDを入力してもエラーになる点については、この項目は、新規にNikon IDの発行手続きを行うもの、という回答でした。ということで、”変更”という文言は誤りで、本来は”Nikon ID 新規登録”という表記が正しいことになります。

ま、それにしても、これで、よくアップルの審査が通ったよね。POOHが作ったアプリだったら、恐らく、審査はリジェクトされるはず。やれやれ。

—

と、まあ、セットアップでいろいろありましたが、何とか準備ができたので、実際に使ってみました。ただ、今回のレビューでは、SnapBridgeのカメラ機能をじっくり試してみる機会がフィールドでなかったので、SnapBridgeによる写真の自動転送機能を中心に使い勝手をチェックしてみました。

で、実際に試した場面は、”嘉手納飛行場“でのスポッティング。こちらでは、戦闘機の撮影が前提でしたので、D500本体は高速連写モードで撮影しました。短時間のスポッティングでしたが、大雨のなか、何とか撮影を終え、その日のお宿に向かう車のなかで、iPhoneの通知を受信。

おおお、これは凄い！撮影当日は、全く、何も特別な操作をしたわけじゃないのに、まさに自動的に撮影済みの写真がSnapBridge(iPhone)にちゃんと転送されてました。これは素晴らしい機能ですよね。しかも、ちゃんと通知機能で知らせてくれるとは、恐れいりました。

通知を受信した後、iPhoneのホーム画面を開くと、SnapBridge – Nikon Corporationにも、転送された写真の枚数がバッジで表示されています。これも親切な仕掛けだね。

SnapBridge(iPhone)のギャラリーを見てみると、今回、自動的転送された分が、新着画像として確認できます。これも便利だなあ。

任意の写真を選択すると、ポートレートでも、

ランドスケープでも、写真を閲覧できます。

で、SnapBridgeの目玉機能のひとつ、共有機能で、TwitterやFacebook、LINE、メッセージなどに写真を投稿することができます。勿論、メールに写真を添付して送ることも可能です。

ただ、マックユーザ的に、1点だけ気になることがありました。というのも、SnapBridge(iPhone)で自動的転送した写真は、SnapBridge – Nikon Corporation内部に保存されるわけじゃなくて、iPhone標準アプリの”写真”が管理するフォトライブラリ内に保存されます。なので、簡単なレタッチなどは、”写真”(iOS版の)でやれば良いし、フォトライブラリ内に保存されることで、他のアプリで簡単に閲覧できたり、iCloudにも自動的にバックアップできて、とっても便利だと思います。更に、SnapBridge – Nikon Corporationで設定しておけば、撮影した写真を”NIKON IMAGE SPACE“にも自動転送してくれるので便利かも。(自動転送する写真の枚数や容量は無制限だそうですよ。)

但し、今回のように高速連写で撮影した数百枚の写真を、フォトライブラリ内に保存するということは、それらの写真をmacOSの”写真”で管理する、っていう流れになるので、マックユーザとしては、その点だけ気になります。というのも、ニコンさんとは全く関係ないことなんですが、macOSの”写真”って、メチャメチャ出来の悪いアプリなので、仮にiPhoneのフォトライブラリ内に保存された写真をmacOSの”写真”で管理している方だと、大量の写真を出来の悪いmacOSの”写真”で管理する羽目になるというわけです。勿論。Adobe Lightroomを使ってiPhoneから写真を読み込むこともできるのですが、大量の連写した写真がiCloud上に残ってしまい、他の写真を探しづらくなるという点が残ってしまいます。何枚も同じような写真をiCloudから削除する作業って、結構、不毛な感じだしね。

ですので、高速連写で写真撮影する際は、SnapBridge – Nikon Corporation上で、一時点に自動転送を停止しておく方が良いと思います。

それから、SnapBridge(iPhone)を使うことで、位置情報と時刻を同期できるのもメリットのひとつかも。というのも、D500本体だけだとGPSデータを取得できませんが、iPhoneのGPS機能をSnapBridge – Nikon Corporation経由でデータ連携することで、撮影場所をAdobe Lightroomなどでマップ表示できたり、GPSによる正確な時刻を写真の”Exif“に記録することも可能になります。仮に、カメラ本体でGPS機能をサポートしているとしても、カメラ本体のバッテリー消費が気になるので、このようにスマホとの連携ソリューションって、とってもリーズナブルな気がします。ちなみに、EOS 7D Mark IIでは、バッテリー消費が気になるので、GPS機能を常にオフにしています。逆に、Bluetoothを使ったデータ連携でも、やはりバッテリー消費は気になるよね？って思うわけです。ま、確かにバッテリー消費量は、連携していない時と比べて大きくなると思いますし、少ない経験値のなかでも、バッテリーの残量が少なくなる傾向はあると思います。ただ、SnapBridge(iPhone)では、写真とGPSデータの両方を連携しているので、単純な比較はできませんよね。ま、気になるなら、位置情報と時刻の同期をオフにしておけばいいしね。

ということで、セットアップは面倒でしたが、SnapBridgeは、1コマ撮影(S)あるいは低速連写撮影(CL)を前提にするなら、とっても利用する価値ありだと思います。とりわけ、撮影した写真を共有することが多い方には、便利に他ならない機能ですし、撮った写真の出来栄えをその場でiPhone側でチェックできるのも、大いにありだと思います。ま、セットアップで躓いちゃった方たちも多いでしょうけど、是非、気を取り直して、活用してみて下さい。

 

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