最近読んだ本 “Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学”
最近、”Think Simple―アップルを生みだす熱狂的哲学“を読んでみました。
本書は、NeXT時代から12年に及びジョブズ氏と広告を通じて仕事を共にし、現在のアップルへの再生の原動力ともなった”Think Different”と呼ばれる広告の制作に参画し、かつ現アップルのコンシューマー機の基礎となった”iMac”というモデル名の命名者でもあるKen Segall氏が、まさに広告という分野を通じて、アップルの経営理念ともなっている”Simple”が如何に、会社経営に不可欠であるかを説いた一冊です。
この本は、一見すると、アップル = Simpleという方程式を証明しているだけのように見えますが、実際に読み進めてみると、アップル、つまりはジョブズ氏が如何に素晴らしい製品、あるいは広告を世に出すことができたのか?という側面を、”Simple”というアプローチとの関連性を独自の視点と実際の経験をもとに解説してくれる貴重な一冊です。確かに、現在のアップルの成功の鍵となったのは、革新的な製品と、それを世の中に広めていった広告が、他社にはないプロセスで検討され、それを実現できたことが大きな要因だと思います。そういう意味で、広告という側面から、アップルの経営理念なり、ジョブズ氏の経営スタイルを理解しようという試みは合点がいきますし、実際に読んでみると、特に後半の内容に共感を抱くはず。ま、これまでのようなビジネススクール的な捉え方では理解しずらいアップルという会社を、こういった観点で解説していくれている、これもまた”Think Different”な一冊であることに間違いはないと思います。人とは違う道を模索している方には、一助になる一冊かと思います。オススメです。
こちらの本に登場する背景を理解する助けになる動画を参考までにご紹介しておきますね。
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