iPad活用指南 紙の本を一気に電子書籍化 自炊代行サービスに依頼してみました (3)
以前お世話になったBookryさんが自炊代行サービスをやめてしまったようなので別の業者さんを物色していました。ちなみに、国内の出版社が積極的に電子書籍化を進めてくれさえすれば、個人的にこんな面倒なことをしなくて済むのにって思います。確かに、代行業って著作権的にはギリギリなサービスだと思うところはあるんですけど、読んだ本を保管スペースがないからと言って廃棄するわけにもいかず、かと言って二束三文でリサイクルするのも何か納得できなかったりします。業界として著作権のことをガタガタ言っている暇があるんだったら、欧米のように電子書籍についてオープンな対応をしてくれればいいわけで、そうした選択肢があれば、何もワザワザ自炊の代行は頼まない。少なくとも、Amazonさんとかアップルさんがそうしたサービスを用意しているわけだから、ユーザ本位なスタンスで、日本国内でもオープンな電子書籍化を進めてもらいたいものです。ちなみに、今回のような自然災害時にでも、本当の意味で電子書籍化が進めば、Amazonさんのようにクラウド上に購入した書籍を保管できるわけですから、ローカルなPC等が被害にあっても、自分が購入した資産は安全な場所から常にダウンロードできますよね。また、被災の影響で、紙やインクが不足したことで、書籍の流通に打撃を与えるようなリスクも最小化できるはず。そういうわけで、電子書籍化は、企業、ユーザともにWin Winな関係を築けるソリューションなのでは?って思っています。
で、話題を戻して、今回は、”NetScan”さんに注文してみることにしました。理由は簡単で、初回オーダーが半額だからということと、会社が都内にあるので送料も最低限で済むから、そして何より納期が短そうだから。もし出来栄えが満足できれば次回も、って思っています。
納期については、HPの右上に実際の納期が掲載されているので、いちいち問い合わせる必要がなくて便利。
で、今回の対象はこんな感じ。
注文手続きが完了後、宅配便で送った本が先方に届くと、こんな内容のメールが届きます。
メール本文にもあるように、個々のユーザ毎にアカウント画面が用意されているので開いてみます。
こちらの画面では、注文状況や納品時のデータダウンロードができます。これは便利なサービスですね。
先方に本が届いた2日間に作業開始のメールが届きました。
作業開始の翌日、納品完了のメールが届いたので、早速、アカウント画面にログイン。
で、こんな具合に納品されたデータをダウンロードできます。
こちらが、今回注文した電子書籍化されたPDF。
まずは表紙のスキャン具合をチェック。
クォリティに問題はないみたい。
続いて、テキストと画像のスキャン具合もチェック。
テキスト、画像ともに識別のレベルにも問題なさそう。
で、最後にOCR処理してもらったので、テキストの検索がちゃんと出来るかをチェック。
こちらも問題ないですね。これなら、次回もこちらのお店にオーダーしていい感じだね。
電子書籍化の代行サービスで一番気になるのが送料と本のページ数。とにかく、本は重量があるので、梱包サイズをいくら工夫しても重量で思ってもみなかった送料がチャージされる可能性があります。ですので、オンラインショップから直送する場合はいいとしても、ペーパーで読んだ本を自宅から代行サービス会社に送る際はそれなりに気を付けないと、代行料よりも送料の方が高くなっちゃう、っていうこともあり得ます。また、代行サービス会社の多くが、一冊のページ数で350ページを超える場合、追加料金が必要な場合がある一方で、ムック本みたいにページ数が多くない本も同額ということになります。そんなわけで、なんでもかんでも代行サービスっていうのは、いささか経済的なバランスが悪いような気がしています。それじゃあ、っていうことで、自宅で自炊をするオプションを考えてみました。そのあたりは明日のTALKで。