iOS17, iPadOS17,WatchOS10,macOS Sonoma向け自作アプリの開発を振り返る
“WWDC23”が開催された以降、およそ3ヶ月に渡って、自作アプリのほぼ全数を対象にアップデートしました。今回の体験を来年の糧にできるよう個人的な記録を残しておきます。
[ 殆どの自作アプリをアップデートしました ]
今回の成果ですが、macOS Sonoma対応を絡めたアップデートを行ったアプリが10本、iOS17, iPadOS17対応を絡めたアップデートをしたアプリが30本となりました。
詳しくは、”macOS 自作アプリ“、”iOS iPadOS 自作アプリ“をご覧下さい。
[ 開発者向けベータ版をベースにアップルへのフィードバックに取り組みました ]
今年も、iOS17, iPadOS17,WatchOS10,macOS Sonomaのベータ版がリリースされた以降、ベータ版をベースにしたアプリ開発を進めるなかで、不具合があった箇所は積極的にアップルにフィードバックしました。
アップルにフィードバックしたインシデントのうち、自分だけが遭遇したものはアップルが個別に対応してくれます。なかには、こうすれば出来るはず、というアドバイスをもらえることもありました。早め早めにフィードバックをすることで、結果的に開発中のアプリで不具合が解消されたものも多かったので、高い頻度で自分自身のためにもなりました。
ちなみに、日本語でフィードバックできます。とは言え、アップルからのレスは英語の場合が多かったですけどね。
[ deprecatedになった機能は積極的に排除しました ]
アップルの場合、どのプラットホームでもサポートをいずれ中止する”deprecated”な機能が、OSやSwift言語などのアップデートで増えてきます。”deprecated”に指定された機能はいずれ使えなくなるので、出来るだけ早めに代替の機能に移行するに越したことはありません。今回のアプリ開発では、新OSへの対応に加えて、”deprecated”対応も積極的に取り組みました。代替の機能に変更すると、アプリの動作確認が必要になるので、新OSへの対応と合わせて対処することで効率良くできたと思います。
[ SwiftUIへの移行を積極的に行いました ]
ここ数年は、自作アプリの開発はすべて”SwiftUI“で行ってきました。”SwiftUI”でのアプリ開発は経験を重ねることで、開発作業が加速度的に楽になってきます。”SwiftUI”は、年々できる内容が増えていて、今回は、macOSアプリのうち、”MenuBarExtra”というメニューバー常駐型のアプリを”SwiftUI”にすべて移行しました。実は、アップルにフィードバックしたインシデントのなかで、アップルから”SwiftUI”の”MenuBarExtra”を採用すれば不具合は解消されるかも、というアドバイスをもらったことがきっかけです。”SwiftUI”の”MenuBarExtra”に移行した結果、不具合は解消し、更にいろいろな機能を実装できるようになったので大正解でした。
“SwiftUI”はいろいろ出来て便利な一方で、自動的に処理してくれることによる弊害もゼロではないので、やはり動作検証は大切。
[ 古いデバイスをベータ版の開発に使用する場合は注意が必要かも ]
今回、WatchOS 10のベータ版開発のために、Apple Watchシリーズ 6の中古 (“Apple Watch向けアプリの開発用に中古だけと超美品のApple Watchシリーズ 6を購入しました“)を購入した。だた、アップルサイドのベータ版開発の過程で、Apple Watchシリーズ 6の対応が一番遅かったため、結果的に今回の開発では活用するチャンスがありませんでした。しかも、Apple Watchシリーズ 6は、次期OSの対応外のモデルになってしまうはずなので、このまま使うかどうかは悩ましいです。iOS17のリリースをもって、iPhone 8 Plusでのアプリ開発をする必要がなくなったので、iPhone 8 Plusとともに下取りに出してしまうと思います。残念!!
バータ版でのアプリ開発では、出来るだけ新しいモデルを投入した方が無難なのかもしれません。
[ 新OSがリリース前にアプリの対応ができるのは精神的に楽! ]
確かに、ベータ版でのアプリ開発は、それ相応に不具合が多いなかでの開発作業になるのでストレスは多いです。しかも、一旦、新OSでの対応を初めてしまうと、普通のバージョンアップ作業を諦めなくてはならないし、アプリのなかには、現OSと新OSの両方で動作させたいものもあるので、開発作業の量、それに要する時間も半端ないです。
とは言え、新しいOSがリリースされた後、自作アプリの対応を始めると、一定の期間、不具合や想定外の動作などによりユーザさんに迷惑をかけてしまう可能性が高いので、今回のように新OSリリース前までに対応を済ませておいた方が格段に精神的に楽だと思いました。
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