macOS Montereyでの不具合について Thunderbolt 4、Dockアイコン、ファイル共有など
“新しい14インチMacBook Proをメインマシンにするために大掛かりな構成変更を行いました”
“新しい14インチMacBook Proをクリーンにセットアップ、移行時のトラブルシューティング”
“新しい14インチMacBook Pro導入に伴いサブマシンになったIntelマックをNASサーバとして活用“の続きです。
macOS Big Surの時には特段の不具合もなく、今回の”macOS Monterey“も大きな改修もなさそうでしたので、安心してmacOS Montereyにバージョンアップしたのですが、今回はなかなか目に余る不具合は、使い始めて1週間ぐらいで確認できたので情報共有しておきます。なお、新しいMacBook ProはmacOS Montereyありきのマシンなので、一日も早いアップデートを期待しています。とにかく、ファイル共有とハブの切断に関しては、実運用上、とっても困っているので早急な対応をお願いできればと思っています。
< ファイル共有が思うように機能しない >
先日のTALK (“新しい14インチMacBook Pro導入に伴いサブマシンになったIntelマックをNASサーバとして活用“)でも報告しましたが、ファイル共有が想定通りに機能していないようです。
本来あるべきファイル共有の仕様の一端は、アップルのヘルプページ”Macを共有コンピュータおよびサーバへ接続する“に記載の通りなはずです。
我が家の環境は、Intel版のMac miniでファイル共有を有効にしていて、Mac miniに”Pegasus2 R4” (12TB)を直接接続しています。
想定している運用は、Mac miniに接続している”Pegasus2 R4”を、ファイル共有を介して新しいMacBook ProとM1のMacBook Airで利用する、といった感じです。ファイル共有を利用する側では、Finderのサイドバーに”Pegasus2 R4”を登録しています。この運用は、アップルのヘルプページで紹介されています。
最初のうちは想定通りの運用ができていたのですが、新しいMacBook ProまたはMac miniを再起動すると、Finderのサイドバーに登録した”Pegasus2 R4”が消えてしまいます。
これでは、サイドバーに登録する意味がないので、登録したアイテムはユーザが削除するまで表示してくれないと困ります。
それと、いつの間にかファイル共有の接続が切れてしまいます。一度切れてしまうと、ファイル共有を有効にしているMac miniを再起動する必要があります。
WiFiネットワークならこういったことも起こり得ますが、我が家ではどのマックもEthernetで有線接続しているので、自然に接続が切れることは考えにくいので、原因はmacOS側にありそうな感じがします。
それと、Ethernetを介したマック間のファイルコピーをしていると、エラーが起きることがあります。
コピーの途中にエラーになると、該当するフォルダに再実行を示すアイコンが表示されるのでクリックすると、
こういった画面に遷移しますが、有効なボタンは”コピーを終了”だけみたいです。
実際にボタンをタップすると、エラーが表示され、以降、何をやっても再実行できなくなってしまいます。
それと、高速のEthernet回線を介したファイルコピーも、以前に比べてとっても遅い気がします。
加えて、ローカル内のフォルダコピーも従来より待たされる場面がありました。
< Thunderbolt 4接続の多機能ハブの接続が切れてしまう >
先日のTALK(“新しい14インチMacBook Proをメインマシンにするために大掛かりな構成変更を行いました“)で紹介した通り、新しいMacBook Proでは
“OWC Thunderbolt Dock(Mac/Windowsパソコン向けThunderbolt 4対応ドッキングステーション)アミュレットオリジナル日本語クイックガイド付き” (“最強のドッキングステーションを導入しました OWC Thunderbolt Dock Mac/Windowsパソコン向けThunderbolt 4対応ドッキングステーション“)を介してディスプレイや周辺機器を接続しています。
ケーブル1本で運用に必要な機器を接続できるので、不具合が発生するまでは、とても満足していました。
不具合の内容は、新しいMacBook Proをスリープ後、数時間してスリープを解除すると、ハブと新しいMacBook Proの接続が切れています。短い時間で復帰する時には発生しませんが、例えば、外出先から帰宅した後や朝起きた時など、数時間後に復帰すると必ず接続が切れています。現在使っているハブは、Intel版のMac miniをBig Surで運用している時には一度も同様の不具合は発生しませんでしたので、明らかに”macOS Monterey”の不具合だと思います。(もしかすると、新しいMacBook Proの不具合かも?)
実際に、どのようになるか可視化してみます。
こちらが、スリープ前のデスクトップです。
こちらが、主ディスプレイにしているハブに接続している5Kディスプレイ、
こちらが拡張ディスプレイにしている新しいMacBook Proのディスプレイです。
この運用では、5Kディスプレイに接続しているキーボードのキーを押下するとスリープから復帰します。
数時間後に5Kディスプレイに接続しているキーボードのキーを押下してもスリープから復帰しません。
新しいMacBook Proの内蔵キーボードを使ってスリープを解除すると、新しいMacBook Proはこんな状態になっています。
主ディスプレイに表示していたウィンドウが全て拡張ディスプレイ側に表示されていて、ハブに接続しているThunderbolt 3仕様のストレージもアンマウントされています。つまり、新しいMacBook Proとハブとの接続がスリープの間に勝手に切断されていることが分かります。Intel版のMac miniをBig Surで運用している時には、こんな酷い状態は一度も発生しませんでしたので、この不具合も”macOS Monterey”が原因だと思います。(もしかすると、新しいMacBook Proの不具合かも?)
いくつか試してみたところ、”システム環境設定”の”バッテリー”項目で、”ディスプレイをオフにする”を”しない”に設定しておけば、何時間経過してもハブは切断され無くなります。とは言え、MacBook Proを使用しない間はずっとスクリーンセーバーになってしまいます。それは嫌なら、毎回、MacBook Proを電源オフにする運用に切り替えることになりますが、それではMacBook Proのクラムシェルモードが使えなくなるので不便です。とにかく、この状況は仕様ではなく、明らかな不具合ですので、早急に対策してほしいと思っています。
< Dockアイコンの挙動がおかしい >
新しいMacBook Proを起動すると、Dock上のアプリアイコンの表示がおかしくなってしまいます。
アイコンがおかしくなってしまったアプリを起動し直すと、一部を除き、表示が正常に戻るアプリもありますが、Dockの表示位置が変わってしまいます。もう少し詳しく言うと、起動し直すと、Dockに追加していたアプリがDockから外れてしまいます。
試しに、M1版MacBook Airで同じように試してみると、こちらは正常に表示されました。
この不具合の原因が分かりました。
新しいMacBook Proをクリーンにセットアップした際、自作アプリをM1マックからAirDropでコピーした時に、アプリのファイルが何らかの理由で壊れたために、アプリのアイコンが正しく表示されなかったようです。自作アプリをもう一度生成してIntel版Mac miniからAirDropでコピーしたら、正常な状態に戻りました。システム環境をセットアップする際には注意した方が良さそうです。
< Time Machine用のストレージのマウントが異常に遅い >
実運用上は支障はありませんが、”macOS Monterey”を起動すると、Time Machine用のストレージがマウントされるまでの所要時間が異常に遅くなったように思います。
“macOS Monterey”の新しい仕様なのか、モバイル環境からかセキュリティを強化したのか、どちらの理由か分かりませんが、今回、新しいMacBook Proをクリーンにセットアップした際に、Time Machine用のストレージも新しいものに変えてマウントしたところ、ストレージの暗号化が必須になった旨のメッセージが表示されました。
想像ですが、暗号化されたストレージを復号するのに時間を要しているようですが、マウント時間が長くなるとユーザ的には不安を感じます。
< アプリによってCPUとメモリの消費量が異常になる >
この不具合は、macOS Big Surから起きているのですが、アプリによってCPUとメモリの消費量がメチャクチャな値になります。
我が家のケースで言うと、”Amazon Photos“が該当します。
新しい写真をカメラから読み込んでマックに保存すると、”Amazon Photos”が自動的にバックアップしてくれるのですが、我が家では高速のEthernetでインターネットと接続していることもあって、物凄い勢いで写真データのアップロードが行われるので、その分、CPUとメモリを消費するのは理解できます。
とは言え、CPU使用量が817.2%を示し、実際のメモリ使用率は100%近くになってしまいます。M1 Maxで100%に近いCPUを消費するのは異常ですよね。
しかも、メモリ使用量も、このアプリだけで4.73GBを消費してしまいます。もしかすると、こちらはメモリーリークが発生していると思われるので、アップルというよりAmazonのアプリ設計に問題があるのかもしれません。
で、一番の問題は、写真データのバックアップが終わっても、一旦使用したCPUとメモリを解放してくれません。対策としては、”Amazon Photos”を終了するしかありません。”Amazon Photos”は常駐型のアプリなので、使用したら終了するといった運用はしたくないですね。
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