Raspberry Pi専用のディスプレイが壊れたようなのでヘッドレスでラズパイをセットアップ
iOSアプリのアップデート作業は一段落したので、久しぶりに”Raspberry Pi 4“で電子工作でもしようかあと思い、まっさらのマイクロSDカードに”Raspbian“をインストール。7インチモニターに接続してセットアップ作業をやろうと思ったら、モニター画面が真っ白で何も映らなくなってしまいました。いろいろ試してみても改善しないので、多分故障してしまったようです。
これを機会に、新しいディスプレイを購入するのは勿体ないので、モニターなしのヘッドレスのままでラズパイのセットアップができないものか、試して観ることにしました。
< ケーブルを一切必要としないセットアップに挑戦!>
今後のことを考えると、ラズパイをセットアップする度に何とかケーブルを用意するのは面倒 (我が家にこれ以上ケーブルを増やしたくない)なので、今回はラズパイの電源ケーブル以外、余計なケーブルを用意しない方法でセットアップを進めることにしました。なお、”Raspbian”をマイクロSDカードにインストールするところまでは済んでいる前提です。あ、それとパソコン側はすべて”macOS”です。
< SSHとWiFi接続のセットアップさえできればOK!>
なにはともあれ、”SSH”と”WiFi”接続さえできるようになれば、後は”ターミナル”アプリでコマンドを打つのも良し、”VNC Viewer“で画面を見ながら作業をするも良しというわけで、この2つの機能にフォーカスして、”macOS”上で”Raspbian”のインストールを終えたマイクロSDカード (“boot”という名前)をマウントした状態で作業を行います。
“ターミナル”アプリで、
touch /Volumes/boot/ssh
と入力すると、下図のように”ssh”という名前の空ファイルがマイクロSDカードのルート上に作成されます。”SSH”のセットアップはこれで終わり。
続いて、以下のコマンドで、マイクロSDカードのルートをカレントにした状態にした後、”WiFi”のアクセスポイント情報を書き込んだ設定ファイルを作成します。
cd /Volumes/boot
nano wpa_supplicant.conf
※ ssid (WiFi ネットワーク名)とpsk (パスワード)を示すダブルクォーテーションはmacOSの日本語入力で自動的に加工されてしまうことがあるので要注意です。POOHは、これで1時間以上無駄にしました。
この後、マイクロSDカードをラズパイにセットして電源オン!
ssh pi@raspberrypi.local
とデフォルトのパスワードでラズパイにログインすれば、ここからはコマンドだけで残りのセットアップ作業を行うことができます。
< なにはともあれ最新版にアップデートしておきます >
ま、お決まりの手順ですが、ラズパイを使い始める前にアプリやライブラリなどを最新版にアップデートしておきます。地味な作業ですが、ラズパイで電子工作を楽しむためには、最新版にアップデートしておくことはとても重要です。
sudo apt-get update && sudo apt-get upgrade
< VNC回りのセットアップを済ませておきます >
普段はコマンドだけで事が足りるんですが、時々、画面でファイルなどを操作した方が楽ちんな場面もあるので、”VNC Viewer“でラズパイにアクセスできるようにしておきます。
< ラズパイのIPアドレスを固定にしておきます >
“VNC Viewer”の利用に限らず、ラズパイのIPアドレスが”DHCP“で変わってしまうと厄介なので、ラズパイのIPアドレスを固定にしておきます。
sudo nano /etc/dhcpcd.conf
設定ファイルを編集後、
sudo service dhcpcd reload
で”DHCP”サービスをリスタートしても良いのですが、その後、ネットワークが切れてしまうので、ラズパイを再起動した方が楽かも。
< ラズパイ側のVNC機能を有効にします >
ラズパイの設定画面を開いて”VNC”機能をオンにします。
sudo raspi-config
< VNC Viewerを起動してラズパイにアクセスします >
“macOS”上で”VNC Viewer”アプリを起動し、先程設定したIPアドレスでラズパイにログインします。
あれれ?画面が表示できないじゃない!
こんな現象に遭遇したら、ラズパイの設定画面を開いてラズパイの画面解像度を変更します。
sudo raspi-config
ここで、デフォルト以外の解像度を選択すればOKです。
ちゃんと画面が表示されるようになりました。
< macOSとファイル共有できるようにしておきます >
最後に、”macOS”とラズパイ間でファイル共有できるようにしておきます。
sudo apt-get install netatalk
インストールが終わったら、設定ファイルを編集します。
sudo nano /etc/netatalk/afp.conf
赤い四角の部分を、
このように変更します。
“macOS”のFinderメニューで、”移動” – “サーバーへ接続 …”を実行して、ラズパイのIPアドレスを入力すると、
“macOS”のFinder画面に、ラズパイの中身が表示されます。”macOS”と同じ要領でファイルの操作が可能です。
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