自宅のWiFiが建屋の隅まで届きづらいのでWiFi中継機を導入したけど失敗、ローミングで拡張完了!
我が家はマンション住まいで、書斎とリビングルームとで契約しているインターネットサービスが異なります。(リビングルームはCATVのセットサービス。)
各部屋毎はネット環境に恵まれている一方で、部屋を跨ぐ通信をしたい場合は、さすがに場所によって通信が安定しません。幸い、部屋通しをイーサーネットで接続しているものの、リビングルームに設置してあるスイッチングハブから、長いケーブルを敷設するのは部屋のインテリア的によろしくありません。
そんな環境で、以前TALKした”Raspberry Pi + Node-RED + DS18B20 防水型温度センサー でメダカ水槽の温度を管理する (3)“で使用中のラズパイは、メダカ水槽の置き場所の都合、スイッチングハブから距離があるため、書斎とラズパイとの間はあまり安定感の良くないWiFi通信を利用しています。そんなわけで、今回のTALKでは、書斎に設置してあるルーターからの無線LANを、リビングルームでも安定させたく無線LAN中継器を導入した時の経験をお話しようと思います。
なお、今回導入した無線LAN中継器は、我が家のネット環境との相性が悪く、結果的には無線LANを拡張できませんでした。ですが、製品的にはちゃんとセットアップしたので、その時の様子などをお伝えすることで製品の良さを共有できればと思っています。決して、製品をディスるためのTALKではないので、その点ご理解下さい。
< 比較的安価な無線LAN中継器でネット拡張に挑戦 >
今回購入した無線LAN中継器は、”TP-Link WIFI 無線LAN 中継器 11ac/n/a/g/b 433+300Mbps 11ac対応 3年保証 RE200” (RE200)です。他社製品と比べると安価ですし、アマゾンの評価も高いので、この製品をチョイスしました。この製品は2016年発売ということで、サポートしている通信プロトコルはやや昔バージョンですが、書斎のルーターはアップルの”AirMac Time Capsule“なので、同じような身の丈といったところです。
右側は”iBUFFALO ツメの折れないLANケーブル UTP Cat6a ストレート フラットタイプ 3m ブラック BSLS6AFU30BK“です。
サイズ感もコンパクト。それと、この製品をチョイスしたもうひとつの理由は、製品の下部にイーサーネットを接続できるからです。この仕様のお陰で、リビングルームのスイッチングハブとの間は有線LAN、そして部屋は無線LANという環境を構築できます。スイッチングハブとの間を有線LANで接続することで、書斎のルーターとの距離を気にする必要がありません。
< RE200のセットアップ手順を全て紹介 >
今回は3種類ある”RE200″のセットアップを全て試したので、順を追って紹介していきます。なお、それぞれのセットアップを行う前に”RE200″のリセットを行っています。
< iOSアプリ “Tether”を使ったセットアップ >
“RE200″のセットアップを行うことができるiOSアプリ “Tether”を利用します。
“RE200″の電源をオンにした後、使用しているスマホを”RE200″のWiFiネットワークに接続し、”Tether”を起動します。
と、マニュアルに記載されていますが、最初に”Tether”を起動した時に”TP-Link ID”によるログインまたはサインアップが必要なので、この認証手順を終えるまでは自宅のWiFiネットワークに接続しておく必要があります。認証を完了した後、”RE200″のWiFiネットワークに接続し、再度”Tether”を起動します。
すると、自動的にセットアップを行う”RE200″が表示されるので選択します。
この後、2.4GHzと5GHz帯の自宅WiFiネットワークを選択しアクセスに必要なパスワードを入力し終えると、下図のような画面に切り替わります。
2.4GHzと5GHz帯の拡張ネットワークの名前が同じだと都合が悪いので、それぞれの名前を変更できます。これは便利!
“適用”ボタンをタップすると、拡張ネットワークが確立されるはずですが、なぜか我が家の場合はうまく行きませんでした。
この段階では、書斎のルーターのすぐ隣りでセットアップを行い、かつ有線LAN接続は行っていません。加えて、ルーター側ではフィルタリングやアクセスコントロールなども行っていないので、ルーターに接続できない理由が分かりませんでした。
< RE200のWPSボタンを使ってルーターと接続する >
“RE200″とルーターそれぞれの”WPS“ボタンを押すだけで、相互の通信を接続するとても便利な機能を利用します。
ただ、”AirMac Time Capsule“には外側に物理的なボタンがないので、”AirMac ユーティリティ” macOSアプリを起動し、”ベースステーション”メニューから”WPS プリンタを追加…”を実行します。”最初の試行”を選択して”続ける”ボタンをクリックします。
続いて、”RE200″側の”WPS”ボタンを押すと、”AirMac ユーティリティ” に”RE200″が表示されるので、これで完了です。
“AirMac Time Capsule”のクライアントに”RE200″が追加されました。
“RE200″側の動作確認ランプもオールグリーンです。
これでうまくネットワークが拡張できたはず!と思い、”RE200″をリビングルームに移動後、スマホで”RE200″に接続を試みたところ認証できません。
< Webブラウザを使ってRE200をセットアップ >
iOSアプリ “Tether”の代わりに、Webブラウザ画面で”RE200″のセットアップを行うことができます。セットアップ手順は”Tether”とほぼ同じです。
Webブラウザで所定のアドレスにアクセスします。最初に”RE200″にログインする際のパスワードを設定します。
2.4GHzと5GHz帯の自宅WiFiネットワークを選択しアクセスに必要なパスワードを入力し、”確認”ボタンをクリックすれば、
“RE200″が再起動し、セットアップが完了します。
実は、この後、ちょっとした悲劇が!
リビングルームで、”RE200″にアクセスしようとしても、やはり認証できません。いろいろ調べてみると、そもそもルーターからインターネットに接続できなくなっているようです。しかも、ネットワークが異なるリビングルーム側のネットワークも利用できなくなってしまいました。原因は分かりませんが、”RE200″を電源オフし、ルーター類を再起動することで正常な状態に復旧できました。ふう。
想像の範囲ですが、もしかすると、アップル製品との相性問題なのかもしれませんね。”AirMac Time Capsule”は既に販売を終了し、互換性維持に関するファームウェアのバージョンアップは行われていないので、その辺りに問題の所在があるような気がします。
とは言え、我が家で使えないのは事実なので、製品との互換性を理由にアマゾンに返品しました。こういう時、アマゾンの販売スタイルは有り難いですね。
< 次善の策が実はベストプラクティスだったかも >
どうすればいいかなあ?と悩んでいたら、保管している”AirMac Time Capsule”がもう1台あることを思い出しました。
早速、アップリのサポートページで探してみると、”AirMac ベースステーション:拡張ワイヤレスネットワーク (802.11n) の設定と構成“と”Wi-Fi ベースステーション:Wi-Fi ベースステーションを追加することで、ワイヤレスネットワークの範囲を拡張する“という記事を見つけることができました。
記事のなかで、””ローミングネットワーク” (“Ethernet 経由で接続した Wi-Fi ベースステーション” )という接続プランが、今回のソリューションに最適ということが分かったのです、即試してみることにしました。
と言っても、リビングルームのスイッチングハブに、2台目の”AirMac Time Capsule”を接続するだけです。すると、自動的にローミングが稼働し始めました。こういうのって、アップルさんの得意芸ですよね。
「ローミングネットワーク内のすべての Wi-Fi ベースステーションは、同じパスワード、セキュリティの種類 (オープン/WEP/WPA) 、およびネットワーク名 (SSID) を使う必要があります。」という記載があるのですが、ネットワーク名は変更できました。ま、こうしておかないと、接続先のベースステーションが分からないので困りますしね。
結果、メチャクチャ高速にリビングルームのラズパイにアクセスできるようになりました。しかも安定感抜群です。もしかすると、最初からこうすれば良かったのかも?とは言え、アップルは既にルーター製品を扱っていないので、いずれは、いま流行りのメッシュ型のネットワークに移行する必要があるのかもしれませんね。ま、当面はこれで全く問題なしですけどね。
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