Mac mini (2018)がいきなり再起動を繰り返すというトラブルが発生! < 自宅で復旧編 >
先日、1年ちょっと前に購入した”Mac mini” (“Mac mini (Intel Core i3 16GB メモリ/256GB SSD) セットアップ〜ファーストインプレッション“)を使っていたら、いきなりフリーズして再起動。その後、再起動を繰り返すようになってしまったので、まずは自宅で定石通りに対応を試みました。
結果的にいずれの対策も失敗に終わりましたが、こういった対応方法があるということを紹介できればと思い、今回はTALKすることにしました。
< 定石通りのトラブルシューティング >
トラブルシューティングの参考にしたのは、以下のアップルのサポートページです。こういう時、ネット検索したページを見たところで、結局はサポートページに書いてある以上の内容はないので、ここは製造メーカーのページ一択を参考にしました。
“macOS 復元から macOS を再インストールする方法“。
以下、箇条書きでやったことリストを書いておきます。結局、目立った成果はなかったんですけどね。
・”command” + “R”で内蔵のmacOS復元システムから起動しても、やはり再起動。そもそも、リカバリ用のmacOSを起動するところまで行き着いていない感じ。
・”option” + “command” + “R”による復旧を試みたところ、”apple.com/support -2003F”または”apple.com/support -1008Fというエラーが表示され画面が固まってしまいました。(“探す”でデバイスを削除とかEthernet接続とかでも解決せず。)
エラーにならない場合もありましたが、やはり勝手に再起動してしまいます。
・”option” + “command” +” P” + “R”によるNVRAMまたはPRAMリセットは反応なしで、やはり再起動。(そもそも最新のマックは起動音が鳴らないので状況を把握しずらい感じ。)
・シングルユーザモードでメッセージが流れた後、やはり再起動。
でも、”succress〜”というところでコマンドが一旦止まり、その後、再起動がかかってしまうので、OSまたはファームウェア周りのトラブルなような雰囲気かも。
・セーフモードで起動しても起動しても、起動の途中でやはり再起動。そもそもセーフモードのトリガー部分まで到達していないような感じ。
・”option”キー起動後、Startup Managerで内蔵ディスクや外付けSSDなどを選択して後、やはり再起動。
これだけやっても成果がないのは、もしかしてT2チップの影響なのかも?セキュリティを優先し過ぎると、逆にユーザ自身が手を出せる範囲が少なくなってしまうっていうことなのかなあ?
・Startup Managerでデバイスだけはちゃんと認識しているので、Mac miniをターゲットモードで起動してディスクを初期化できないか試してみました。
“T”キーを押しながらMac miniの電源をオン、ちゃんとターゲットモードに移行しました。
MacBook Airとの間をUSB-Cケーブルで接続後、MacBook Airの”システム環境設定”->”起動ディスク”を開いても、Mac miniを認識しません。
もしかするとケーブルの問題?と思い、”Thunderbolt 3″ケーブルを購入して再トライ。それにしても高いケーブルだなあ。
“Anker USB-C & USB-C Thunderbolt 3 ケーブル (50cm) 【PD対応 超高速 40Gbps 100W出力 USB2.0 / 3.0 / 3.1 対応】”
購入したケーブルで試してみたら”起動ディスク”にMac miniのディスクらしきものが表示されました。期待値としては、”Recovery”というディスクが見えると良かったのですが。それと、”FileVault”を有効にしていなかったのに、ディスク全体が暗号化されているみたいですね。こういうのって、トラブルシューティングの妨げになるんじゃないのかなあ?
ただ、残念なことに、いずれのディスクのアイコンをクリックしただけでエラーになってしまいました。
折角、ディスクが見えるようになったので、”ディスクユーティリティ”を試してみたところ、マウントされていないということで操作を実行できず。
“ターミナル”で”diskutil list”を実行してみたところ、しっかりマウントされたディスクとして表示されました。
そこで、”fsck”、”diskutil verifyDisk “といった代表的なコマンドを試したところ、やっぱりエラー。ちなみにエラーの内容は不明。
いずれも失敗に終わったものの、ディスクの情報を表示できたので、何となくOSやソフトウェア周りのドラブルのような感じがします。それにしても、あと一歩で何とかなりそうな感じはするんだけどなあ。
・”D”キーによるハードウェアテストでは問題なし (参照コード ADP000)
このテスト結果が正しいなら、ハードウェアの故障はなさそうな感じ。ちなみに、Genius Barの担当者によると、この診断テストはメモリ周りがメインなので、故障箇所は殆ど分からないとのこと。
< こうなったらダメ元ということで! >
このまま、133,800円 (税別)のMac miniに見切りを付けるにも次善の策も思いつかないので、ここはダメ元ということで、普段はリスクがあってやれない方法を試してみることにしました。
< 起動可能なインストーラを使って起動を試みる >
先日試した”option”キーによるStartup Managerでは、既に稼働中のmacOS環境が保存されている内蔵ディスクを選択しました。
今回は、その一歩手前に立ち戻って、macOSのインストーラをUSBメモリに作成し、起動ディスクによる起動を試してみることにしました。
詳しい内容は、アップルのサポートページ “macOS の起動可能なインストーラを作成する方法“を参照して下さい。
例えば、”macOS Mojave”だったら、”こちら“のページからインストーラ (6.05GB)をダウンロードします。
手元に適当なフラッシュメモリがなかったので、千円台で購入できる
“Thkailar 64GB タイプC USBフラッシュドライブ(Type – C usb3 1 gen1 + usb3 0)高速デュアルフラッシュディスクレッド (64GB, Red)“を買いました。
何と言っても、USB 3.1 Gen 1, 3.0とUSB-Cの両タイプを使い分けできるのがグッドポイント。
格安なので、正直ちゃんと使えるのか心配でしたが、どちらのインターフェイスも問題なく使用できました。
参考までに、性能の測定値です。最初がUSB-C、二番目が USB 3.0での測定結果です。
サポートページに掲載されている手順に従って、macOSのインストーラをUSBメモリに作成します。
作成したUSBメモリの名前は”Install macOS Mojave”になります。
“option”キーによるStartup Managerで、このUSBメモリを選択できたので、これはいけるかも!と一瞬思ったのですが、起動可能なインストーラでも再起動してしまいました。んんん、残念!
< DFUモードによる復旧 >
Apple T2セキュリティチップ搭載のAppleコンピュータが起動不全に陥った際、DFUモードでファームウェアを復旧させる、という方法です。Mac miniで起こっている事象は、何となくT2チップが悪さをしているのでは?と疑っているので、最後の砦ということで、この方法を試してみました。
詳しい内容は、アップルのサポートページ “Apple ConfiguratorでMacコンピュータのファームウェアを復活させる“を参照して下さい。
具体的には、マック同士をUSB-Cケーブル (アップル純正品)で接続し、”Apple Configurator 2″というアプリを使ってファームウェアを復元するという手順です。
結果は、こちらもNGでした。そもそも”Apple Configurator 2″の画面にMac miniが表示されませんでした。結構、期待していたので残念です。
< EaseUS Data Recovery Wizard >
データ復旧ソフトとして有名な”EaseUS Data Recovery Wizard” (お試し版)を試してみました。
ディスクの状態にもよるのかもしれませんが、データの復旧が役割のソフトなのに結果はいまいちかもね。
< Stellar Data Recovery Professional for Mac >
“Stellar Data Recovery Professional for Mac” (お試し版)もデータリカバリ用のツールですが、ま、一か八か試してみました。
お試し版ではこれより先を実行できませんが、データのスキャン能力はなかなかのものかもしれませんね。いざという時には、使ってみる価値があるソフトかも。
< 結局、どうしようもないまま >
買ってから1年ほどで使えなくなったことはショックですが、故障の状況が中途半端なのがとても悩ましいなあ。
ハードウェアが故障するのは避けられないにせよ、せめてSSDをユーザ自身が取り外せる構造にしてくれれば、SSDを外して、売却なり処分なりできるんですけど、これじゃあ、ぜんぜんエコじゃないですよね。これって、アップル製品全般に言えるマイナスポイントだと思います。ま、こういうこともあるので、ちゃんと”AppleCare+“を契約しなくちゃだめ、と言われてば、その通りなんですけど、何せ新品で購入するタイミングでは故障を前提にものを考えていないもので。
それから、今回の教訓は、いざという時のために、USBメモリぐらいは手元にあった方が良いと思いました。最近のマックは故障率が断然低いし、そもそもUSBメモリなんて時代遅れ、って思っていましたが、千円で買えるアイテムなので、1本は手元に置いておいても良いかなあと実感しました。
とにかく、133,800円 (税別)のMac miniを放置しておくのも気が滅入るので、アップルの”Genius bar“、そしてApple 正規サービスプロバイダに相談することにしました。この続きは、コロナウィルス対策で各社サポートが迅速に行えない状況なので、少し先のTALKでお話することにします。
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