Raspberry Pi 4 4GBモデルでこれまで構築したラズパイ環境を統合化してみる (1) “Raspberry Pi 4 セットアップ”
先日、“ラズパイマガジン 2020年2月号 (日経BPパソコンベストムック)” (“最近、”ラズパイマガジン 2020年2月号 (日経BPパソコンベストムック)”を読んでみました“)を読んで、“Raspberry Pi 4“発売当初の不具合もそろそろ解消の方向にあるようなので、我が家で稼働中のラズパイ環境を統合化し、運用しやすいよう改善してみることにしました。
< 準備したハードウェア >
まずは、今回新たに購入したアイテムを紹介します。
・【国内正規代理店版】Raspberry Pi 4 Model B/4GB OKdo版【技適マーク付】
日本国内では、2GB、4GBモデルのいずれかを選択できるようなので、折角ならメモリは大きい方が何かと便利ということで4GBモデルを購入しました。
“Raspberry Pi 4“は、とにかく発熱量が半端ないようなので、ラズパイマガジンで紹介していた最強?の冷却ファンを購入してみました。
“Raspberry Pi 4“の電源ケーブル用に購入。今後はこのタイプのケーブルの利用頻度が高くなりそうなので、長さが違う3本セットを買ってみました。
“Raspberry Pi 4“のHDMIインターフェイスがMicro HDMI仕様ということで、従来のHDMIケーブルとの変換アダプタを購入しました。”Raspberry Pi 4“本体でケーブル同士が干渉しないような製品をチョイスしました。ちなみに、自宅にあった”Raspberry Pi Zero W“用のMini HDMI変換アダプタとMicro HDMI仕様を勘違いしていたので、慌ててMicro HDMI変換アダプタを追加購入した次第です。皆さんもお間違いないようにお気をつけ下さい。
その他、自宅にあったディスプレイとキーボードを手元に準備しました。
・Samsung microSDHCカード 32GB EVO Plus Class10 UHS-I対応 最大読出速度95MB/s 【3年保証】 [並行輸入品]
“Raspberry Pi 4“の”Raspbian“をインストールするマイクロSDカードです。最近の状況は分かりませんが、ラズパイを扱い始めた頃からマイクロSDカードの相性問題があったので、個人的には相性が良いとされている製品を使っています。詳しくは”RPi SD cards“を参照して下さい。マイクロSDカードの容量ですが、データ蓄積型のサービスでなければ、個人的な経験から32GBで十分だと思っています。
・Longruner 7インチ Raspberry Pi用ディスプレイ LCD TFTモニタ 800×480解像度 タッチスクリーン HDMI入力 Raspberry Pi 3 2 Model B B+ A A+ 用ディスプレイ ラズベリーパイ LSC7B (“Raspberry Pi用 7インチLCDディスプレイ (800×480解像度)ってどんな感じ?“)
・OSOYOO HDMI 3.5インチLCDディスプレイ モニター タッチスクリーン Raspberry Pi 3 2 Model B に対応 (3.5″ HDMI LCD) (“OSOYOO HDMI 3.5インチLCDディスプレイ モニター タッチスクリーン Raspberry Pi 3 2 Model B に対応 (3.5″ HDMI LCD)“)
7インチディスプレイは最初に行う環境設定の間ぐらいしか使いません。”Raspberry Pi 4“とmacOSとの接続は、”SSH“と”VNC“で行います。3.5インチディスプレイは、正直使い道に困っているので、もしかすると本番稼働時に何となく使うかもしれません。
・2.4Ghz mini wireless キーボード 超小型 ミニキーボード ワイヤレス式 タッチパッド搭載 マウス一体型 7カラーLEDバックライト USBレシーバー付き PC、PAD、Android TV 、HTPC、IPTV対応 [2017版] PDF版日本語マニュアル (“2.4Ghz mini wireless キーボードとRaspberry Piの相性はなかない良いぞ“)
このワイヤレスキーボードはとても役に立っています。勿論、ディスプレイを接続している間しか使いませんが、ケーブルの取り回しが不要なので重宝しています。
< Raspberry Pi 4用のRaspbianをセットアップ >
今回は、新規に”Raspberry Pi 4“の”Raspbian“を準備することにしました。OSをクリーンインストールした後、これを機会に今後も利用するサービスに絞って順に必要なアプリなどをインストールすることで、現在稼働中のラズパイ環境を整理整頓することにしました。ま、面倒だけどね。
細かいところは割愛しますが、セットアップの大まかな手順 (macOSの場合)は次の通りです。
・”SD Card Formatter“で”Raspbian“をインストールするマイクロSDカードを初期化。
・”ダウンロード専用ページ“から最新の”Raspbian Buster with desktop and recommended software”をダウンロード。
・”balenaEtcher“でマイクロSDカードに”Raspbian“をインストール。
ここで、下図のようなエラーが表示された場合、使用している”balenaEtcher“のバージョンが古いので、最新版をダウンロードして下さい。
< Raspberry Pi 4に実装する予定のサービス・機能 >
今回は、現在稼働中のラズパイ環境の整理整頓が目的なので、手始めに2台の”Raspberry Pi 3 Model B“で運用している以下のサービスを”Raspberry Pi 4“に移行することにします。なお、具体的な内容は、後日TALKする予定です。
・ワンコインでお部屋の温度をHomeKitをベースに外出先でもモニターできるようにしてみました
・ラズパイ標準カメラをApple Homekit対応にして自宅でビデオ監視をできるようしてみましょう
上記2点はアップルの”HomeKit“が正規にサポートしていない機能を、”homebridge“をインストールしたラズパイで実現しています。
・人感センサーを活用してPhilips Hue 電球専用のオンオフを自動化、省電力化を実現
書斎に設置した”Philips Hue“を、ラズパイに接続した人感センサーで自動的にオン・オフします。
・Raspberry PiでMETAR 航空気象情報をツイートするようにしてみました
こちらは、羽田空港の”METAR“データを定時点でツイートする機能です。
< Raspberry Pi 4の建て付けをチェック >
いよいよ”Raspberry Pi 4“の出番です。
ここで、実装を予定しているサービス・機能に伴うハードウェア周りの建て付けを事前に確認しておきます。今回は、ICEタワーCPU冷却ファンという大型の冷却ファンを”Raspberry Pi 4“本体に取り付けるため、”GPIO“のピンヘッド部分やカメラ用インターフェイスが冷却ファンと干渉しないかどうか、今回の機能実装に伴いGPIOのピンヘッドに不足がないかどうか、といった点をチェックしておきます。
冷却ファンを仮置してみます。カメラ用インターフェイスの一部が隠れてしまうので、冷却ファンを固定する前にカメラ周りのセットアップを済ませる必要があります。
GPIOのピンヘッドへのアクセスは、冷却ファンを固定した後でも問題なさそうです。
今回実装するサービス・機能を想定して、必要となるGPIOピンヘッドを実際にジャンパーワイヤを接続して確認しておきます。なお、”Raspberry Pi 4“のGPIOピンヘッドの配置は、Pi 3+で追加されたJ14 PoE Headerを含め、従来の仕様と同じです。詳しい内容は”Raspberry Pi 4 Model B Default GPIO Pinout with PoE Header“を参照下さい。
その他の部分についても一通り目視で確認しましたが、冷却ファンを固定した後でもアクセスに支障はなさそうです。
< Raspberry Pi 4の環境設定 >
ハードウェア周りを仮組みして”Raspberry Pi 4“の電源オン!心配していたHDMIの相性問題もなく、あっさり起動してくれました。
ディスプレイでデスクトップを操作して、WiFiとホスト名、インターフェイスでカメラ、SSH、VNCを有効にした後、”Raspberry Pi 4“を再起動。以降、SSH接続でmacOSのターミナルで基本的なセットアップを行いました。
最初は、
sudo apt-get update && sudo apt-get upgrade
を実行したところ、依存関係に係るエラーになってしまったので、ネット検索した結果、
sudo apt-get update && sudo apt-get upgrade
ま、分からないことで気にしていても仕方ないので、先に進むことにしました。
続いて、”Raspberry Pi 4“のIPアドレスの固定化。(詳細は割愛します。)
NTPサーバの設定をしておきます。
sudo nano /etc/systemd/timesyncd.conf
[Time]
NTP=ntp.jst.mfeed.ad.jp
FallbackNTP=ntp.nict.jp time.google.com
最後に、”VNC Viewer“でも”Raspberry Pi 4“にアクセスできるようにセットアップしておきます。基本はSSH接続で作業を行いますが、ファイル周りのハンドリングはVNCの方が効率が良いと思います。これで、”Raspberry Pi 4“の環境設定はひとまず完了です。
それでは、以降、数回に分けて、”Raspberry Pi 4“に予定したサービス・機能を実装していきます。
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