外出先からRaspberry PiをリモートアクセスできるTeamViewerを試してみました
“iOS12のショートカットを使ってRaspberry Piをリモート操作、これは快適!! (2)“の続きです。
先日のTALKで、”iOS12“の新機能”ショートカット”を使って、”Raspberry Pi“をリモート操作して、ラズパイの純正カメラで撮影した静止画を”Dropbox“にアップロードするやり方をご紹介しました。でも、”ショートカット”で”Raspberry Pi”上のコマンドを実行しようとすると、あくまでもWiFiネットワーク配下という制限が付いてしまうので、現実的にはインタネットを介したリモート操作で不在時の静止画を撮影したくなりますよね。
そこで、今回は、専門的なネットワーク技術を駆使することなく、既存のアプリケーションでインタネットを介したリモート操作を実現しようと思います。使用するアプリケーションは、リモートデスクトップ環境を手軽に構築できる”TeamViewer“を試してみることにしました。
(1) TeamViewerのアカウントを作成します
まず始めに、”TeamViewer”専用のアカウントを作成します。
“TeamViewer”のホームページにある”ログイン”ボタンをクリックして、”TeamViewerアカウントのサインアップ”欄に必要事項を入力後、”登録”ボタンをクリックします。
(2) Raspberry PiにTeamViewerのホスト用アプリをインストールします
続いて、”Raspberry Pi”に”TeamViewer”のホスト用アプリケーションをインストールします。
“Linux用TeamViewerのダウンロード“ページにアクセスします。
このページをスクロールダウンしていくと、”Raspberry Pi”専用のホストアプリケーションをダウンロードする”TeamViewer Host for Raspberry Pi”という欄が表示されるので、”HOSTをダウンロード”ボタンに埋め込まれているURLをメモします。
https://download.teamviewer.com/download/linux/teamviewer-host_armhf.deb
ここからは、”Raspberry Pi”の”ターミナル”で作業を行います。
“TeamViewer”の場合は、専用のソフトウェア・パッケージを、先程メモしたURLからダウンロードした後、インストールを行うスタイルです。
ソフトウェア・パッケージのダウンロード先になるフォルダを作成します。なお、インストール作業が完了したら、作成したフォルダは削除して下さい。
mkdir ~/teamviewer && cd ~/teamviewer
先程メモしたURLからソフトウェア・パッケージをダウンロードします。
wget https://download.teamviewer.com/download/linux/teamviewer-host_armhf.deb
ダウンロードが終わったら、”TeamViewer”をインストールします。
sudo apt install ./teamviewer-host_armhf.deb
インストールが完了すると、”Raspberry Pi”のメニューバーに”TeamViewer”のアイコンが表示されるのでクリックします。
“ライセンス契約に同意する”ボタンをクリックします。
“簡易アクセスを許可”ボタンをクリックします。
最初に作成した”TeamViewer”のアカウント情報を入力し、”割り当て”ボタンをクリックします。
これで”Raspberry Pi”側の接続準備が整いました。最後の画面に表示された”パートナーID”をメモして下さい。なお、画面上は4つのブロックに分かれて数字が表示されますが、”パートナーID”を入力する際は10桁の数字を連続して入力して下さい。
(3) iOSデバイス(iPhone)からリモートアクセスしてみます
ホスト側の準備ができたので、早速、iOSデバイス(iPhone)からリモートアクセスしてみることにします。外出先から”Raspberry Pi”にリモートアクセスする時、手元に必ずあるのがiPhoneなので、個人的には本命な使い方ではないかと思います。
iOS版の”TeamViewer”アプリをダウンロード後、起動します。
最初に”接続”タブ画面が表示されますので、”コンピュータ”タブ画面に切り替えて下さい。
最初に作成した”TeamViewer”のアカウント情報を入力し、サインインして下さい。その後、”ログイン端末認証のリクエスト”というタイトルのメールが届きますので、メールに掲載されているURLをタップして認証を行って下さい。
ホストアプリケーションをインストールした”Raspberry Pi”がリスト上に表示されますのでタップして下さい。
“Raspberry Pi”にログインする際に使用するパスワードを入力して、”リモートコントロール”ボタンをタップします。
“Raspberry Pi”とのリモートアクセスが完了すると、ジェスチャー操作に関する説明画面が表示されます。”続行”ボタンをタップすると、”Raspberry Pi”のデスクトップ画面が表示されます。
縦置きでの表示ですとデスクトップ画面が小さすぎるので横置きにします。
こちらはiPhone Xの画面ですが、横置きにしても然程大きくはなりませんねえ。右端に表示されるツールパレットでキーボードを表示することができます。
画面面積に限りがあるものの、マウスとキーボードが使えるので、”ターミナル”でコマンド発行は何とかできそうです。
(4) 実際にはどのような場面で使えそうなのか?
個人的には、インタネットを介したリモートアクセスは、セキュリティ上の懸念から出来るだけ利用したくはありません。でも、その一方で、一定期間、自宅を留守にしている時に”Raspberry pi”にログインしたい場面がいくつかあるのも事実です。
例えば、監視カメラとして設置したラズパイの純正カメラで自宅の様子を撮影しておきたい場合。
sh /home/pi/stillcamera.sh
また、
自宅で運営している”flightradar24“のサービスをリスタートしたい場合などです。
sudo service fr24feed restart
現時点では、今回試してみたリモートアクセスを実運用化していないのですが、他の方法も模索しつつ、どの方式を採用するかじっくり検討していきたいと思います。
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