開発を終え実稼働に入る前にRaspberry Piをバックアップしておきましょう
“Raspberry Pi“で電子工作をしたりプログラミングをしたりするのは楽しいけど、ついつい1台のラズパイに機能を詰め込みすぎると、万が一の際、最初から作業をし直すのはかなり辛いです。電子工作やプログラミング作業の節目に、ラズパイで使っているマイクロSDカードをバックアップしておけば、何らかのトラブル発生時でも、比較的傷は浅くなるはずです。
そんなわけで、今回は、マイクロSDカードに記録されているRaspbian (ラズパイのOS)を始め様々なりソースを丸ごとバックアップする方法をTALKしてみようと思います。なお、バックアップ、リストアに使用するのはマック環境で、macOS Mojaveです。
(1) マイクロSDカードを丸ごとバックアップします
マックにラズパイで使用しているマイクロSDカードをセットした後、”ターミナル”に
diskutil list
と入力します。すると、マックにマウントしているすべてのディスクがリストアップされます。
今回の場合は、”Linux”と表記されている”/dev/disk5″がラズパイで使用しているマイクロSDカードです。
バックアップをとる前に、マイクロSDカードをアンマウントします。
diskutil umountDisk /dev/disk5
それでは、バックアップ処理を開始します。今回は、32GBのマイクロSDカードをiMac Proでバックアップしました。大まかな所要時間は1時間ぐらい(正確には、2681.573784 秒)だったと思います。バックアップ処理にかかる所要時間は、マシン環境やSDカードのスペック等で異なりますが、相応の時間がかかりますので、時間に余裕がない時は避けた方が良いと思います。ちなみに、バックアップ処理の開始時に入力するのは、マックで使用しているパスワードです。
sudo dd if=/dev/disk5 of=raspi-init.img bs=1m
バックアップ処理が完了すると、”ターミナル”に”〜 bytes transferrd in 〜 secs.”と表示されます。バックアップが完了したディスクイメージは、ご自身の都合の良い場所に保管しておいて下さい。
(2) バックアップしたマイクロSDカードを丸ごとリストアします
それでは、バックアップしたディスクイメージを使って、ちゃんとリストアできることを実機で検証してみます。
(a) マイクロSDカードを初期化します
リストア先のマイクロSDカードを初期化します。POOHは、”SD Association“が配布している”SD Card Formatter“を愛用しています。
(b) リストア作業を実行します
リストア作業の大まかな流れですが、バックアップを終え保管しているディスクイメージに記録されているOSやリソースを、初期化を終えたマイクロSDカードに展開することになります。そうした処理を簡略化してくれるアプリが”Etcher“です。”Etcher”は、ラズパイ用のOSをマイクロSDカードにインストールする際にも利用できるツールです。
まず始めに、”Select image”ボタンをクリックして、バックアップを終え保管しているディスクイメージを選択します。
次に、”Select drive”ボタンをクリックして、先程初期化を終えたマイクロSDカードを選択します。
一番右の”Flash!”ボタンをクリックして、リストア作業を開始します。
バックアップの時と同様、環境等により所要時間は異なりますが、概ね30分〜1時間ぐらいを見込んでおけば良いと思います。
リストア作業の進捗は、Dock内のアイコンでも概要をチェックできますので、その間、別の作業をやりながら、時々、アイコンをチェックすれば良いかと思います。
リストア作業が完了すると、続いて検証作業が始まります。リストア作業ほどではないものの、相応の時間がかかります。
“Flash Complete!”画面が表示されれば、全ての作業が完了となります。
リストア済のマイクロSDカードをラズパイに装填して、ラズパイの電源を入れてみましょう。
丸ごとバックアップ、リストアという手順でリカバリーをしたので、何事もなかったようにラズパイを使用できるようになります。
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