ドコモ版iPhone SEをSIMロック解除してアメリカで使ってみました
以前TALKした“iPhone X 256GB スペースグレイを発売日当日に入手、そしてセットアップ”を公開したタイミングでは、ご紹介できなかったiPhoneのSIMフリー化について、一定の体験ができたので、フォローアップということで、ご紹介しておきます。
(1) 一応、背景から
今回、iPhoneをSIMフリー化するきっかけになったのが、先日、購入したiPhone X。これまで、POOHが使っていたiPhone 7 PlusからiPhone Xにスイッチしたため、女房が、iPhone 7 Plusを引き継ぎ、結果的に余ってしまったiPhone SEを、SIMフリー化することにした、というわけです。
今回、ご紹介するSIMフリー化を行うiPhone SEはドコモ版ですので、以下、掲載している画面キャプチャは、全てドコモ・バージョンです。とは言え、他の通信キャリアでも、画面のデザインなどは異なるものの、基本的な流れや必要なデータなどは共通なはずです。というのも、SIMフリー化は、契約している通信キャリアのHP上で行うのですが、その裏では、アップル社がSIMロック解除の処理を行っているので、通信キャリア毎に大きな差はないと思います。
(2) iPhone SEをリセットします
女房が引き継いだiPhone 7 Plusへの復元が無事に完了したので、SIMフリーにするiPhone SEをリセット(“すべてのコンテンツと設定を消去”)します。iPhone SEをリセットしてから、iPhone 7 Plusを復元するという順番もありますが、やはりリスク回避を考えると、最初に、復元を行って、ちゃんと新しいiPhoneが使えることを、1日ぐらい使いながらチェックした方が良いと思ったので、今回のような段取りをとりました。
リセットが完了した後、iPhone SEの基本設定を行うことになるのですが、その際、アクティベートを実行する時には、有効なSIMカードを装填しておく必要があります。ま、一時的に、復元済みのiPhoneからSIMカードを拝借する手がありますが、POOHの場合は、複数台あるiPhoneのアクティベートを行うために、”Blue Sea Kingmobile iPhone5S/5C/6/6Plus/6S/6S plus/7/7Plus専用 NaNoSIMサイズアクティベートカード ドコモ専用 6048“というダミーのSIMカードを用意しています。
(3) SIMロック解除の手続きを行ってiPhoneをSIMフリー化します
ドコモの場合は、パソコン、電話、ドコモショップのいずれかの方法で、SIMロック解除の手続きを行うことができます。POOHの場合は、24時間対応で、かつ無料で手続きを行えるパソコンによる手続きを選択しました。スマホのWebブラウザでは、手続きを行うメニューが表示されませんので、その点、ご注意下さい。
ドコモの場合は、”My docomo”の”ドコモオンライン手続き”ページにある”SIMロック解除”メニューで手続きを行います。”My docomo”にログインする必要がありますので、dアカウントによる認証がマストなので、IDとパスワードを手元に用意して、ログイン後、手続きを行って下さい。ちなみに、手続きに使用するdアカウントは、ドコモと直接契約しているユーザである必要があります。例えば、家族契約で、子供に当たるユーザのdアカウントでは、SIMロック解除の手続きは行なえませんので、注意して下さいね。
それから、SIMロック解除ができる端末(iPhone)には、一定の条件がありますので、例えば、iPhone SEの場合などは、”2015年5月以降に発売された機種の手続き“に記載の内容をチェックして下さい。
ここから、具体的な”SIMロック解除”の手続き画面になります。下のキャプチャ画面でお分かりの通り、ロック解除するiPhoneの製造番号を入力する必要があります。
画面の説明にもある通り、ロック解除するiPhoneの”電話”アプリで、”*#06#”とダイヤルすると、下の画面のように、製造番号を確認できます。
その他、必要な項目を入力後、”次へ”ボタンをクリックすると、内容を確認する画面に遷移しますので、”手続きを完了する”ボタンをクリックすれば、
”SIMロック解除”の手続きが完了します。
手続きが完了すると、以下のようなメールが届き、何やら、まだ手続きが終わっていないかのような記載があるのですが、実際には、ちゃんとロックは解除されていますので、メールの内容は無視かなあ。
(4) 海外用のSIMカードを調達します
これで、SIMフリーのiPhone SEを用意できたので、肝心なSIMカードも準備しないと。
今回の旅行先はアメリカなので、現地の空港などでSIMカードを購入した方が安いし、チョイスも多くて良いのは間違いないですが、今回の旅行では、とある事情もあって、空港でゆっくりできる時間がないことと、到着後、すぐにiPhoneを使えるようにしたかったので、日本にいる間に調達できて、プランの検討と契約ができるSIMカードを購入してみることにしました。
今回、購入したSIMカードは、”T-Mobile“の回線を使うタイプです。本来なら、”Verizon Wireless“か”AT&T“の方が、人口カバー率が高いのでよさそうなんですけどねえ。一方で、ドコモ版のiPhoneをSIMフリーにしたこともあって、”GSM“方式を採用している”T-Mobile“か”AT&T“のいずれかをチョイスする必要があったので、アマゾンで購入できる”T-Mobile“バージョンのSIMカードをチョイスした次第です。ちなみに、au版のiPhoneだったら、”CDMA“方式を採用している”Verizon Wireless“か”Sprint“ということになるようです。
パッケージの中身は、SIMカードとマニュアル、そして、アクティベートに必要な情報です。
同封のSIMカードは、標準・マイクロ・ナノの3種類のSIMカードに対応しています。iPhone SEの場合は、ナノSIMなので、まずは装着しておきます。
ナノSIMを装着すると、SIMカードのアクティベート(アップル社によるアクティベート)を行う必要があるので、WiFi環境がある場所である必要があります。
(5) 日本にいる間にアクティベートを済ませておきます
今回のパッケージを購入した最大のメリットは、日本にいる間に、使用するSIMカードのアクティベートと料金プラン契約を済ませておくことができることです。ここで、アクティベートが2回登場しますが、最初のアクティベートは、アップルが有効なSIMカードであることを確認する処理、で、これからご紹介するアクティベートは、購入したSIMカードを利用できるように、料金プランを選択して、料金を支払うことを言います。
で、T-Mobileによるアクティベートは、電話でも可能ですが、今回は、勿論、Webで手続きを行います。それでは、順に手続きの流れを見ていきましょう。ちなみに、手続きを行うサイトのURLは、パッケージのマニュアルに記載されています。
こちらが最初の画面です。
少し下にスクロールすると、iPhone専用のスタートボタンがあるので、今回は、そのボタンをクリックします。ちなみに、手続きに必要な内容は、図で説明が載っているので、手続きを始める前に確認して下さい。
手続きの最初に入力する情報は、画面に記載の3種類の数字です。いずれも、図入りの説明を読めば分かるはずです。もし、間違った数字を入力すると、即座にエラーが表示されるので、誤った入力をすれば、すぐに気づくことができます。
次のページでは、アカウント情報の入力画面です。今回は始めてであれば、右側の”… phone number?”欄は、”No thanks”を選択すればOKです。
次のページは、契約するプランの選択画面です。
ショートステイの旅行者であれば、通話・テキストメッセージが1ヶ月間無制限、データ通信が4GBまでの4G LTEという”Simple Prepaid”プランが45ドル/月なので最適だと思います。ま、1週間ぐらいのステイですと、正直、割高感はありますが、その分、4GBのデータ通信を目一杯利用するという気持ちで、契約するしかないと思います。
上記のような”MONTH PLAN”の他に、”AS YOU GO”といって、従量課金でチャージされるプランも用意されています。ま、殆ど、アメリカで使う予定がなかったり、あくまでも保険的な目的でプランを契約するのであれば、こちらの従量課金を選択するのもありかもしれません。
続いて、選択したプランの確認画面に遷移します。
支払い方法の選択画面に遷移します。普通にクレジットカードで支払うのなら、”Pay with credit/debit card”を選択します。
続いて、今回、クレジットカードでチャージしておく金額の入力、そして、月額料金を自動支払にするかどうかを選択します。POOHの場合は、取り敢えず、今回がお試しモードなので、自動支払は”No, thanks”です。ちなみに、次回、アメリカに行く機会があれば、アメリカに滞在している間に、電話番号と紐付いた”T-Mobile ID”を作っておくと、料金プランの管理がしやすくなるそうです。(“T-Mobile ID”を作成する過程で、テキストメッセージを受信する必要があるので、日本国内にいる間は手続きができません。)
続く画面は、クレジットカードの支払い関連の画面になるので割愛します。
アメリカに到着した後、例えば、空港の無料WiFiサービスを利用して、このような手続きを、Web上で行うのは、現実的に、かなり面倒だと思います。一方で、電話で申し込むという方法もあるわけですが、ショートステイの旅行者にとっては、空港で電話すること自体も難しいので、今回のように、SIMカードの料金は少々高くなるにせよ、日本にいる間に、ゆっくりと手続きができて、個人的には、とても助かりました。
(6) 日本にいる知り合いとの連絡はやっぱりSNSで
これで、アメリカでも通話とデータ通信を思いっきり出来るようになったわけですが、日本にいる知り合いに連絡したい時は、やっぱりSNSが一番手っ取り早い方法になるかと思います。今回、データ通信については、4GB分あるので、FacebookやTwitterなどは楽勝ですが、日本人的に馴染むがあって、しかも一対一で連絡し合うことができるLINEは、SIMフリーなiPhoneでも使えるようにしておきたいですよねえ。
ただ、LINEって、アカウントとスマホが対になっているので、2台目のスマホで既存のアカウントを使おうと思うと、アカウントを引き継ぐかたちになるので、それはそれで面倒です。なので、今回は、いままで、LINEでは使っていなかったメールアドレスを使って、iPhone SE上のLINEに新しいアカウントを作っておくことにしました。
LINEで新しいアカウントを作成する場合、最も簡単なのは、PC上のLINEアプリで、アカウントを新規登録するやり方かと思います。(LINEについては、あまり詳しくないので、もしかすると、スマホ版のLINEアプリでも同じように出来るのかも?)
登録の過程で、電話番号による認証が必要になるので、日本にいる間で新規登録を済ませておくと良いと思います。
(7) 実際にアメリカで使ってみた感想など
今回は、アメリカのネバダ州とカリフォルニア州に旅行してきた時に、SIMフリー化したiPhone SEを実際に使ってきました。
ロサンゼルス国際空港に到着した後、ラスバガスがあるマッカラン国際空港に向けて乗り継ぐ間、数時間の待ち時間があったので、iPhone SEの電源をオン!
空港ビル内ということもあって、電波の受信状態は低めでしたが、その後は、ちゃんと4本立つようになりました。
空港内のラウンジで、早速、”My T-Mobile”の”T-Mobile ID”アカウントを作成しておきました。アカウントを作成する過程で、テキストメッセージを受信する必要があるので、この手続きは、アメリカ国内で行う必要があるようです。このようにアカウントを作っておけば、次回、渡米した時に、同じSIMカードに料金をチャージすることができるようです。
今回の旅行では、ネバダ州にある”Nellis Air Base“で開催された”AVIATION NATION 2017 AIR & SPACE EXPO“に参加することがメインの目的だったのですが、途中、デスバレーに数日間、立ち寄ったので、その間はカリフォルニア州に滞在しました。
デスバレーのエリアに入ったところで、 “Commnet Wireless“にローミングというかたちになっていました。詳しいことは、”Domestic data roaming”の説明を見ていただくとして、T-Mobileがサポートしていないエリアに入ったタイミングで、自動的にローミングがスタートするみたいです。
ローミングにより、契約した4GBのデータ通信には影響はないものの、ローミングできるパケット量には制限があるようで、3日間の滞在で、80%のパケットを消費してしまいました。仮に、ローミングによる所要のパケット量を100%使い切ってしまうと、T-Mobileがサポートするエリアに戻らない限り、データ通信は使えなくなってしまうみたいです。これは、正直、想定外でした。恐らく、デスバレーというエリアがT-Mobileにとっては苦手な場所、ということなんだと思いますが、T-Mobileの人口カバー率は8割弱といった感じなので、このように、ローミングに切り替わる可能性は、全米で2割のエリアでありえるということなんだと思います。
ちなみに、デスバレーでも、ホテルや村がある場所なら、データ通信は可能でしたが、今回、行った”Jedi Transition“と呼ばれている渓谷では、圏外になってしまいました。ただ、他のアメリカ人のなかには、普通にデータ通信を使って、動画チェットしている場面を何度も見かけましたので、他の通信キャリアを選択すれば、もっと良い通信環境を確保出来るのかもしれませんね。
こちらは、”Nellis Air Base“の敷地内で、通信状態をチェックした時のキャプチャ画面です。ご参照までに。
今回の旅行では、アメリカに滞在している間、時差の関係で、日中、日本とチェットしたりする必要があったので、SIMフリー化したiPhone SEは、とても役に立ちました。いくら、WiFi環境が整備されているアメリカでも、日中、観光している間、常にデータ通信を確保できるわけではないので、LTEまたは3G通信でデータ通信が出来るのは有り難かったです。
今回は始めても体験でしたので、もしかすると、もっとリーズナブルな方法が他にあるのかもしれません。ま、今後も、何回か経験を積んで、自分たちなりに快適な方法を見つけていきたいと思っています。
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海外での通話は不要で、かつiPadでデータ通信ができれば十分っていう場合なら、”Apple SIM“という選択肢もありそうですね。
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米国”Target“では、”Prepaid Phone Card“を日本向けにもネット販売しているみたいです。こちらでは、AT&Tやverizon等のSIMカードも販売しているので、トライしてみる価値はありそうな感じですよね。ま、じっくり探してみれば、他にも、SIMカードの販売チャネルはたくさんありそうですが、安心感という点では、大手流通会社の方が無難かも。次の機会に試してみようかなあ。
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