Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “無線LAN拡張 AirMac Express フレキシブルアーム” (6)

Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “NooElec R820T SDR & DVB-T MESDR Mini dump1090” (1)

Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “IPアドレス固定化 ラズパイ環境整備 NTP RealVNC” (2)

Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “macOS環境でADS-B信号のフィードにトライ” (3)

Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “FR24 Feeder/Decoder フィード自動起動” (4)

Raspberry Piで航空機のADS-Bを受信してみました “SDR ADS-B 1090MHz 受信用アンテナ ssmtp mailutils mpack twython” (5)“の続きです。

 

(1) 無線LANを拡張しておく<WiFiネットワーク拡張編>

我が家の場合、インターネット・ルーターを設置してある書斎と、FR24 Feeder/Decoderを動かしているRaspberry Piを設置してあるリビングルームとは、壁が何枚かあるため、リビングルームでは、無線LANの強度が落ちてしまうことが時々あります。そうなると、ADS-B信号のフィードに影響を与えてしまうので、ネットワーク環境を出来るだけ安定化しておきたいところ。

最初は、書斎とリビングルームを結ぶイーサネットケーブルを活用しようかなあ、とも考えたのですが、リビングルームのスイッチハブと、Raspberry Piとの距離がソコソコあるため、その間を、別のイーサネットケーブルで接続するのも、リビングルームというスペースの都合、あまりやりたくないなあ、といった感じ。

それじゃあ、ということで、書斎の無線LANを拡張して、リビングルームでも、無線LANの強度を可能な限り保つ、という方法でいこう、というアプローチにしてみました。

我が家のインターネット・ルーターは”AirMac Time Capsule“なので、それと相性が良い”AirMac Express“を導入することにしました。

一口にAirMac Expressと言っても、

“AirMac Express Base Station 802.11g A1084 M9470J/A”->

“AirMac Express 802.11n(第1世代) A1264MB321J/A”->

“AirMac Express 802.11n(第2世代) A1392MC414J/A”といった流れで製品モデルが変遷していて、最後の第2世代が現用機となっています。

で、今回のように、Wi-Fiネットワーク拡張機能を利用したい場合は、第1世代と第2世代で可能となります。

ちなみに、第1世代と第2世代の大きな違いは、製品本体のサイズ、そして第2世代では10/100BASE-T Ethernet LANポートを1口持っていることぐらいです。スペック的に大きな違いがないので、コンセントに挿すだけというコンパクトさは、リビングルームにもフィットしそうなので、敢えて、第1世代を選択しました。

前置きが長くなりましたが、今回、POOHが入手したのは、”AirMac Express 802.11n(第1世代) A1264MB321J/A”の中古品。ヤフオクで、1,600円で落札したものになります。一方、第2世代は現用機ですので、新品を購入することができ、価格はおよそ8千円~9千円のレンジです。

今回導入した”AirMac Express 802.11n(第1世代) A1264MB321J/A”は、中古と言っても、付属品が全て揃っています。もし、中古品を手に入れたけど、設定ガイドがない、という場合は、”PDF版設定ガイド“をダウンロードすれば、セットアップ作業に支障はありません。

1,600円で落札できたわりには、状態も良く、なんだか得した気分。ま、そうは言っても製造終了の製品なんですけどね。

早速、iMacの”AirMacユティリティ”を使ってセットアップを行います。

最初トライした時には、画面左上の”その他のWi-Fiデバイス”には検出された結果が全く表示されなかったので、

iMacを再起動してみたら、ようやく検出してくれました。

検出はしてくれたものの、何度やっても、接続中という表示の後、予期しないエラーが発生してしまいました。んんん、困ったなあ。

ま、こうなったら、何でもやってみるか!ということで、MacBook Proで同様の手順で行ってみたところ、問題なく、ネットワークの拡張モードで設定が完了。iMacで不調だった原因は分かりませんが、ここは結果オーライということで、先に進むことにしました。

設定を終えたら、またもやエラーが発生。でも、このエラー表示は、ファームウェアのバージョンアップを催促する、という内容でした。

何やかんやで、ネットワークが無事に拡張されました。

設定済のAirMac Expressをリビングルームに設置して、電源オン!

まずは、”RBB SPEED TEST – IID,Inc.“でWi-Fiの速度を測定。

拡張前。

拡張後。上り下りともに、メチャメチャ早くなっている模様。

続いて、”MFR 回線速度チェッカー – Mfro Inc.“でWi-Fiの速度を測定。

拡張前。

拡張後。あれ?上り下りともに拡張前と比べて速度低下を起こしているみたいです。

こうなると、どちらの結果を信頼して良いのか?

今回の場合は、下りじゃなくて、上りの通信速度を安定的に向上させたいので、”MFR 回線速度チェッカー – Mfro Inc.“の測定結果が正しいとすると、ネットワークを拡張した意味がない、っていうことになってしまいます。んんん、どうしたものかなあ?もう少し、考えてみることにします。

 

(2) 無線LANを拡張しておく<ローミングネットワーク編>

折角、”AirMac Express“を落札したのに、あまり効果が出ないのは釈然としないわけで、いろいろ調べてみました。

そうしたら、灯台下暗しで、アップルさんが”Wi-Fi ベースステーション:Wi-Fi ベースステーションを追加することで、ワイヤレスネットワークの範囲を拡張する“と”Wi-Fi ベースステーション:ローミングネットワーク (802.11 a/b/g/n) の設定と構成“の各ページで、ちゃんと説明してくれていました。

当初、WiFiネットワーク拡張が常套手段だと思い込んでいたのですが、実は、ローミングネットワークという方式の方がアップルさん的にも推奨している拡張方法ということが判明した次第です。

アップルさんの説明をざっくり抜粋しますと、

“ワイヤレスで拡張したネットワークの場合、スループットは、デバイスを 1 台だけ使う場合の 60 % 未満になります。”->

“Ethernet 経由で Wi-Fi ベースステーションを接続することで、Wi-Fi ネットワークの範囲を拡張するのがもっともよい方法で、スループットも最高になります。”という感じです。

では、実際に、ローミングネットワーク方式に変更してみます。

インターネットに直接接続しているプライマリ Wi-Fi ベースステーション(“AirMac Time Capsule“)の LAN ポートと、今回増設した拡張 Wi-Fi ベースステーション(“AirMac Express“)を、LANケーブルで接続します。我が家の場合は、リビングルームに、プライマリ Wi-Fi ベースステーションからLANケーブルを伸ばし、スイッチングハブでLANポートを増やしているので、スイッチングハブを介して、接続することにしました。それにしても、このコンパクトさ、いいですよね。

“AirMacユティリティ”を開いて、拡張 Wi-Fi ベースステーション(“AirMac Express“)の設定を変更します。

ポイントは2点。

・”ネットワークモード”を、”ワイヤレスネットワークを拡張”から”ワイヤレスネットワークを作成”に変更します。

・”ワイヤレスネットワーク名”、”ワイヤレスセキュリティ”、”ワイヤレスパスワード”を全て、プライマリ Wi-Fi ベースステーションの設定と同じ内容に変更する。

そうすると、いままで破線で接続していた部分が、実線に変わります。

更に、拡張 Wi-Fi ベースステーション(“AirMac Express“)に、Raspberry Piが自動的に接続されました。そうやら、ローミングネットワークの構築に成功したみたいですね。

それでは、拡張後の通信速度を改めて測定します。下りの方はどちらも改善されています。肝心な上りについては手放しでOKって言えるかどうかは微妙ですが、WiFiネットワーク拡張の時よりは、いずれも改善傾向といった感じです。

これから、夏場に向かう過程で、エアコンを利用するため、書斎とリビングルームのドアを締め切ることが多くなるので、多少、上り回線の速度が低下する可能性があるにせよ、安定した回線速度を確保できるローミングネットワークの方が安心感があると思います。

 

(3) リビングルームの設置場所を改善する

リビングルームにRaspberry Piを設置している場所は、ベランダ側の窓に近いアップライト収納スペース。ま、確かにRaspberry Piも隠せる場所なので、リビングルーム的にはベストな場所でもあるのですが、Raspberry PiのCPUはそれなりに高温になるので、夏場に向けて、篭った場所に置いたままにしておくと、温度上昇が気になります。

いろいろ考えてみた結果、スマホ用のアームスタンドを活用してみるといいかも?ということで、

ノーブランド品 スマートフォン iPhone 携帯 電話 用 クリップ 式 フレキシブルアーム スタンド ホルダー 360度 回転 角度 調節 可能 卓上 デスク ベッド 車 適用“という、やや怪しげな商品を買ってみました。

こちらの製品をチョイスした理由は、とにかく安いこと、アーム部分が出来るだけ短いこと、そしてリビングルームの壁が白基調なのでホワイトをあること、といった感じです。後、この手の商品の落とし穴は、アーム部分がすぐにヘナってしまうというケースがあるようですが、こればかりは購入してみないと分からないところですね。

説明書はなく、パッケージに印刷された内容を参照とするといったスタイルですが、組み立てや取り扱いは難しくないので大丈夫です。

実際にセッティングしてみました。そうそう、こういう感じを想像していたので、まさにドンピシャの製品。心配していたアームのへナリはなく、かなり頑丈。グリップ部分もとてもしっかりしていますので、いつの間にか落っこちてしまうという心配もなさそうです。

リビングルームとしては、こういった状態は望ましくはありませんが、Raspberry Piが見えるようになったことで、取り扱い易くなりましたし、グリップ部分以外に接している箇所がないので、温度の上昇による心配もなく、個人的には満足しています。後、細かいことですが、”AirMac Express“との距離も近くなりましたし、そもそもお互いが見えるようになったことで、W-Fi通信もより安定するのでは、と期待しています。

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tomohiko

長年に渡りMacintosh向けの自作アプリを作り続けているPOOHです。最近はiPhone,iPad向けアプリ開発にも挑戦中。グルメ、旅行、露天風呂、写真、サイクリング、映画、STAR TREKが大好き。レトロでSFなおもちゃを大量にコレクション。プレーリードッグと同居中。

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