さようなら ニャッハちゃん

先週、キョロちゃんに赤ちゃんが産まれたニュースをお伝えしましたね。赤ちゃんは元気に鳴き声をあげています。どんな子たちだろうか、ワクワク楽しみ。これから人間も、子育支援でヘトヘトになるけれど、赤ちゃんの里親さん探しに四苦八苦して大変だけれど、それでも新しい命の誕生は、無条件で嬉しい、本当に嬉しい。
赤ちゃんが産声をあげた日、まるで安心したようにニャッハ婆ちゃんが危篤となりました。弱々しい呼吸で昏々と眠っているニャッハの顔は、私の元から去ってゆく準備をしていました。近いうちに来る日だと、覚悟はしていたものの、辛くて悲しくて、私はニャッハの小さくなった体を抱いてただただ泣きました。10歳という長寿だから大往生だよと思おうとしても、やっぱり悲しい。たくさんのありがとうと、たくさんのゴメンネを伝えたくても、もうそのすべがない。「ニャッハ聞こえる?ありがとね、ありがとね」何度もニャッハの耳元でささやきました。まぶたをかすかに動かして応えてくれましたが、4日間、目を開けてくれる事はありませんでした。最後の輸入プレのニャッハは、当時ペット問屋をたらい回しになっていたようでした。縁があってお家の子になってからも、人を怖がり、私達に気を許してくれるのに長い年月がかかりました。遠い国から連れてこられ、うんと怖い思いをしてきたのでしょう、仲良くなってからも決して人にベタベタ甘える事はしませんでした。
ニャッハが横たわってから4日目の朝、私は出かけなければなりませんでした。ニャッハの耳元で「もう少ししたら、出かけなければならないから、お別れできないかもしれないよ。ずっと近くにいるよって約束したのに、約束守れないかもしれないよ。寂しくしてゴメンネ・・・」とつぶやきました。それからまもなく、ニャッハは膝の上で静かに逝きました、私が出かけなければならない時刻の、ちょうど1時間前に。ニャッハはいつもこういう子でした。几帳面で、我慢強くて聞き分けがよく、決して甘えたところを人に見せませんでした、ホントは寂しがり屋なのに。最期の最期までニャッハらしかった。
誰もいなくなったケージを片付けるのは辛い。ポッカリ空いてしまった場所がたまらなく悲しい。プレさん達は、人間の10倍のスピードで生きている。私達が2時間40分を過ごす間、この子達にとっての1日が過ぎている。最期に4日間粘ってくれたニャッハは、人間の40日の粘りと同じだけのエネルギーを使ってくれたはず。
この世に生まれ落ちた時に、天から託された命の地図に従って、人間のような邪念もなく懸命に生きる小さな命。その懸命さに心打たれる。
私はそのプレさんの命を預かっている。この子達の大切な時間を、これからも意識して、癒してもらっている分、そのお返しに、もっともっと癒してあげようと思う。
私の所にやってきてくれた新しい命。そして入れ違いに私から去ってゆく命。迎え見送る。辛いけど、一番大切な事を教えてくれる、この子達に感謝。
ニャッハの天国への旅に、梅の花と大好きだったオヤツを持って行ってもらいました。
ありがとうね、ニャッハちゃん。楽しかったよ。天国でたくさんのプレ友達と仲良くやってね。今はさようなら。またきっと会えるよね、きっと。

{若くて元気な頃のニャッハちゃん お気にい入りの黄色い帽子の中で天使のような寝顔}

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