五木寛之の「下山の思想」という本が売れているらしい。敗戦から見事に登頂を果たした日本も、今は下山の時を迎えている。日本が回れ右をして、世界の経済大国という頂を再び目指す道はない。この先は、実り多き「下山」を思い描く時代に入ってもいいのではないか。「下山」とは諦めの行動ではなく新たな山頂へのプロセス。(内容説明より引用)
必死に頂を目指していた頃には目に入らなかった美しい高山植物を愛でながら、ゆっくり下ろう。次の頂はきっと「心の豊かさ」に違いない。写真は富士山の肩に沈む今日の落日、都内の自宅から。